バイクで走っている時は、車と違って身体が外気に晒されているせいか、走行中に変化してゆく回りの環境や景色にとても敏感になる。
高速道路を走っている際にも、走行環境は一様ではなく、トンネルでは目を凝らすし、横風の強い橋を渡る時には肩に力が入る。
日本の国土は山がちなので、数えきれない位の橋やトンネルがある。ずっとバイクで走って来て、トンネルの存在には本当に感謝はしているのだが、特段の思い入れはない。
ダムも人間がつくった偉大な建造物だとは思うのだが、やっぱり僕は橋という建造物に対して特別の感情を持つ。日本三大奇橋のような小さな橋も好きだが、人だけでなく車や列車まで通過させてしまう大きな橋が好きだし、敬意を持つ。
大きな声では言えないが、僕は大きな橋があると寄り道して往復してしまう癖がある。
1980年代半ばに初めて海外出張を命じられ、空港から郊外のホテルに向かう途中に、ニューヨークのホワイト・ストーンブリッジ(1,149.10m)を渡った時には、本当に感動した。そしてニューヨークからニュージャージーへとハドソン河を渡る時に通ったタッパンジーブリッジ(4,880m)には心の底から驚いた。
サンフランシスコに出張を命じられた時は、嬉しくてレンタカーでゴールデンゲートブリッジ(2,737m)を往復してしまった。
あの当時の日本で長い橋と言えば、関門橋(1,068m)位のもので、長い橋がそんなになかったのだ。今は、日本にも数多くの長く大きな橋がある。記憶では80年代の後半位から大きな橋の建設
ラッシュが日本で始まったように思う。
レインボーブリッジ(798m)やつばさ橋(1,020m)は当たり前のように使っているが、完成したのは1993年か94年の頃だったと思う。横浜ベイブリッジ(860m)はそれより早い1989年頃だったかな。
これらの橋も充分長い橋なのだけれど、その後は普通に長さ1,000mを越える橋が建設されて行った。
東京湾のアクアブリッジ 4,400m
明石海峡大橋 1,991m
名港東・中央・西大橋 700m・1,170m・758m
*ひょっとしたら名港西大橋は横浜ベイブリッジより前に建設されていたかも知れない。
瀬戸大橋 9,367m
多田羅大橋 1,480m
来島海峡大橋 4,105m
長い橋と言ったら構造的にはトラス橋ではなく(最近出来た東京ゲートブリッジ 2,018mはトラス橋だけれど)、吊り橋が多いと思っていたのだが、土木工学の分類では、吊り橋と斜張橋は構造が違うらしい。2本の主塔とそれに渡される2組の主要ケーブルを持ち、そのケーブルから鉛直に垂らされたハンガーロープで桁を支持する橋を吊り橋と呼ぶそうだ。一方、ハンガーロープがなく、複数のケーブルを斜めに張って直接桁を支えるものは斜張橋と呼ばれるそうだ。
レインボーブリッジ、明石海峡大橋、瀬戸大橋、来島海峡大橋 は吊り橋だが、横浜ベイブリッジ、つばさ橋、多田羅大橋は斜張橋だ。そして瀬戸大橋は吊り橋・斜張橋・トラス橋を組み合わせたものらしい。