

8月に入りようやく夏真っ盛りかと思いきや、世間はすっかり盆休み。
そういう私もようやくお盆休みということで、自宅にてゆっくりと休日を楽しんでいた
時間はちょうど10時になろうかという時、またお騒がせな友人Aがやってきた
友人A:「あのさぁ、ラ〜メン食べにいこうよぉ〜。前の店より美味しい店知ってんだよぉ〜」
ま、彼が我が家のチャイムを鳴らしたときから予想通りの誘い文句だった。前回のラーメン屋さんは意外にも満足してしまった為、彼は今日も絶対私が誘いに乗るだろうと自信満々な顔をしていた

前のラーメン屋よりも美味しい店かぁ・・・ものすごく興味があるが、あいにく今日はラーメンって気分じゃない。何よりも今日も得意気なコイツの態度がなんとも私をイライラさせた
私:「前食べに行ったラーメン屋よりも美味しい店っていったいどこにあるんだい??そんな美味しい店ならきっと並ばなきゃダメなんだよね?」
友人A:「そうだよ、超美味しい店たぜ!お前ビビって死ぬなよ!」
ビビって死ぬ・・?天狗になった友人Aの息の根を止めたい気持ちを抑えながら・・・
私:「ちょうどお昼前だから今から行けばちょうどいい感じだなぁ・・」
「だが
断る!!」

毎度の事ながら、こちらの答えを確信している相手に思いっきり「
No!」といってやるのは何とも気分がいい!

友人A:「終わりだ・・あそこのラーメン食べれないなんて・・・終りだぁ・・・・・!」
前回はこのオーバーリアクションな態度に尻込みしてしまったが、今回は予想通りのこのリアクションということもあり、同情する気はまったく無い!
友人A:「でも・・ラーメン・・・感動する・・・行きたい・・・美味しい・・・」
何だかしどろもどろで言葉になってないようだが、そんな事はお構い無しだ!
私:「
ダメと言ったらダメだ!今日はラーメンって気分じゃない!その代わり今回 は僕が仕切らせてもらう!うどんだ!今日はうどんが食べたいんだ!イヤとは言わせないぞ!」と間髪入れずに言い放った!
あれだけラーメンラーメンと騒いでいたのに、あっけなく承知したみたいで
友人A:「
大将、期待してまっせ!」とあっけらかんとしていた。
でもこの変わりよう、しゃべり方・・本当にムカつく・・

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それはそうと今日は久しぶりに奴(友人B)を誘うことにした!奴とは電話はするものの実に5年ぶりに会うこととなる。久々の対面に嬉しいながらも不安な気持ちを抑えながら、友人Bの家のチャイムを鳴らした。

私:「・・・・・・・・・」
友人B:「ほぅ、そいつは面白い話だな。是非同行させてもらうぜ!
断っておくが俺はうどんにはめっぽううるさい男だよん。
そこんとこ
四・露・死・苦!!!」
久しぶりに会った友人Bは5年前とは全く別人かのような変わり様だった・・・人間5年も時間があればこんなに変わってしまうものなのか・・・
気を取り直して向かったその店は岐阜県のとある街にある昭和の風情漂ううどん屋さんである!

店内も昭和の佇まいを感じさせる何とも通好みな店である。店内は昭和の香りというか昔の食べ物屋さんという感じでテーブル席が1つ。こあがりにちゃぶ台が2つ。座敷があってその奥にも座敷がある。
この店の名物といえば、何といっても
「ころうどん」だ!

皆さんはころうどんとは如何なるものかご存じだろうか??
ひやかけの一種でたまり醤油をベースにした冷たいダシがかけられている。「ころ」とは香る露(つゆ)と書く。たまり醤油・鰹だしの一体化したうどんのつゆの香(かぐわ)しさをあらわした言葉で、基本はうどんに冷たいつゆをかけて薬味のネギとおろしショウガとゴマのみでうどんの味そのものを味わう。その意味ではうどんの味に自信が無ければ到底出せるものではない。うどん喰いであれば具はいらないという思想が詰まったものが本当の「ころうどん」である!

友人Bは自称うどん通なだけに、そのシンプルな味とうどん本来の美味しさで、既に別の世界へ行ってしまいそうな感動さ加減であった。
このうどんには並大抵では考えられないこだわりがあるからである。
午後4時過ぎには店は閉まって翌日のうどんの仕込が始まる。小麦粉と塩水で練るのは普通のうどんと同じ。一つ違うことは水回し(塩あわせ)と捏ね(練り)で2時間半かかるということ。それも足踏みは使わないで手でこねること。水回しに1時間30分。捏ねで1時間とのこと。じっくりと粉に塩水をまわして丁寧に攪拌し、粉の一粒にしっかりと水を含ませる。 小さな粒がだんだんとまとまってひらひらとした繊維状にだんだんと練り上げている。手だけで2時間30分練る究極の麺の生地なのである。
この生地を一晩寝かせて翌日うどんにする。かなり太目のうどんだが茹で時間はなんと1時間しっかりと茹で上げるという。
ちなみに我々が注文したころうどんは茹で立てだったろうから、十分に美味しかったのは言うまでも無い.
そんな究極のころうどんを食べた友人Bの頭の中はきっとこのぐらいの感動に包まれていたのであろう、美味しさのあまり涙を流して大喜びしていた。
ごちそうさまでした!
昇天・・・・・
信 濃 屋
住 所 :岐阜県多治見市
営業時間:11時30分より無くなり次第終了
定休日 :日・月・火曜日