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3年後にも役立つ 新型GT-Rレポート  2008年04月29日(火)

世界中の人たちが注目する新型GT-R
初代から始まり多くの信者を熱狂させた
GT-R伝説、新型のハイパフォーマンスを
森口将之がレポート
さらに3年後をターゲットにした
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「日本の技術力が詰まった日本のスーパーカー」
日本から世界へ飛び出す新型GT-Rの進化



スカイラインの名をはずし、インターナショナルなスーパーカーとしてリスタートした日産GT-R。しかし歴史を振り返れば、最初から世界を相手にしていたことがわかる。

忘れもしない1964年の第2回日本グランプリ。前年苦杯をなめたスカイラインは、スタンダードの1.5L直列4気筒にかえて2L直列6気筒エンジンを、ノーズを延ばして無理やり搭載した。もちろん勝利のために。しかしその願いは、急遽上陸したポルシェ904によって阻まれる。

屈辱を味わった彼らは、DOHC化した2L・6気筒をミッドシップマウントした国産初のプロトタイプスポーツを開発。次の日本グランプリでついにポルシェを破る。するとこのエンジンをデチューンしてスカイラインに搭載。1969年にデビューしたこのクルマこそが初代GT-Rだ。デチューンしたといってもそのパワーは160馬力。当時の国産2Lで最強だった。

ヨーロピアンスポーツの雄ポルシェに勝つ。その思いがGT-Rを生んだと言えるのである。

しかし、その後のGT-Rは、セールスもレースも国内にこだわり続けた。そして排出ガス規制にパスできないことから73年に一度消滅。再び姿を見せたのは 89年だったが、内容は大きく変わっていた。280馬力を発生する2.6L直列6気筒DOHCツインターボに電子制御4WDアテーサEITSを結合。ヨーロッパ由来のメカニカルチューンから、日本が得意とするハイテクで速さを得る方向に転換した。

目標はもちろんレースに勝つため。グループAツーリングカーレースを全勝で終えると、GT選手権では5度の年間タイトルを獲得した。さしものポルシェ911もまったく歯が立たなかった。でもこれらはすべて国内レースでの出来事。販売についても事実上日本専用車であり続けた。

ところがこのころになると、欧米のクルマ好きがGT-Rの情報をキャッチし、個人輸入などで乗り始める。アニメの世界から飛び出してきたようなクールでメタリックなデザイン。超高性能を安心して解き放てる異次元のメカニズム。そこに彼らが感じたのは「日本」だった。世界に通用するスーパーカーというGT-R の精神を育てていったのは、彼らだったと言える。

だからこそ新生日産を率いるカルロス・ゴーンは、2002年にまたも排出ガス規制に阻まれるかたちで生産を中止したGT-Rを、今度はインターナショナルモデルとして復活を明言。5年後の昨年、実行に移したのだ。

中身は持ち前のハイテクをさらに磨き上げた。エンジンは3.8L・V6ツインターボになり、280馬力の自主規制枠が撤廃されたこともあり、480馬力をマークする。電子制御4WDは、プロペラシャフトを2本にしてまでトランスミッションをリヤに搭載。カーボンやアルミといった軽量素材をノーズに集中投入したためもあって、理想的な重量配分を手に入れた。もちろんそのボディに、旧来の自動車観による情緒的な美はなく、兵器を思わせる機能主義的な造形で統一されている。

世界を相手にしたスーパーカーという精神と、日本固有のハイテク技術が、ここで初めて融合した。日本が世界に誇るスーパーカーという称号を、初めて使えるGT-Rになったのだ。


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