■07:30
もそもそと起き出して、用意された朝食をいただく。
・・・家庭料理うめぇ。
8月23日に奈良を出てから、今日で14日目。
あっという間に感じる2週間。
しかしこれまで走り続けた距離や時間、出逢った人々のことを思い返せば
2週間という事実が実感に変わる。
今日は淡路島を海沿いに時計回り。
帰れる距離にあるのに未だ帰ろうとしないのは
見方によっては逃避とも捉えられるだろうか。
Die Reise im Sommer 2008
9月5日「淤能碁呂に見る世界」
■09:00
今晩もここに泊まることを告げると、大きな荷物は預かってくれるとのことだったが
大荷物積んでる方が
旅してる感が出ていいので、いつもどおり積み込んで出発。
鳴門ICから高速・大小の鳴門橋を渡り
10時、淡路島に上陸。
昨年春に家族旅行で四国を訪れたときには、高速を通り過ぎるだけで済ませた淡路島。
今回はじっくり巡ってやろう。
ちなみに淡路島も大学のツレF香ちゃんのふるさと。
故郷を巡る旅もついに最後の目的地に踏み込むに至った。
まずは島の西側を沿う県道25号線を北上。
それが県道31号線に変わったところで、「慶の松原」の看板を発見。
そういえば淡路島を回ることは確定していたものの
島のドコを見て回るかは決めていなかったな。
よし、今日は目に付いたところに“ぶらり途中下車”することにしよう。
■11:00
というわけで慶の松原。
だだっ広い松林は確かに壮観だが、砂浜にはそれほど感動を誘うほどの景観はなく。
ちょっと残念。
再び県道31号線を北へ。
観光コースを決めていなかった俺に、父から
「北淡震災記念公園に行ってみてはどうか」
という旨のメールが入ったので、まずはそこを目指すことにした。
このあたりは瀬戸内海を望む快走サンセットライン。
アレは淡路城かな?
■11:45
北淡震災記念公園に到着。
ココには、かの阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)の断層の実物が残されているという。
入場料大人500円を払って入場。
俺は「旅の記念」程度の軽い気持ちで入ったが
そこにあったのは、極めてリアルな過去の痕跡。
突発的な自然の脅威に対して、全くの無力且つ無抵抗を余儀なくされた人間文明の傷痕。
それは、新年を祝ったばかりの6,000の命が無残に散らされた現実。
真冬の都市に向けられた爪の鋭さは、如何ばかりのものだっただろう。
数字や、ニ次元あるいは三次元で記録・再現された自然の猛威に恐怖を感じるのは
俺にとって失いたくないものが多いからだろうか。
■12:30
記念公園から付いて回る無力感を振り払いつつ
県道31号線を再び北上。
やがて明石海峡大橋、そしてその向こうに神戸の街並みが見え始めた。
今春、就活で乗った新快速から見た景色を
俺は今、反対側から見ている。
―――関西に帰ってきたんやなぁ・・・。
■12:45
道の駅「あわじ」に到着。
明石海峡大橋を望む、公園を兼ねた道の駅。
丁度いい時間帯なので、ここで昼食を取る事にする。
橋の全景が見えるフードコート式レストラン。
瀬戸内ということでタコの入ったシーフードチャーハンを食ったが
フードコートの安飯なので輸入もしくは養殖タコの可能性高し。
■13:30
道の駅を出発。
スポスタ乗りのロングヘアー美女のケツを追うも、見失って舌打ち。ぉ
休憩を挟みつつ、R28を南下。
淡路島の最北端は過ぎたものの、東側に膨らんだ島の形状ゆえ
まだ行程の半分も過ぎていない。
洲本でR26から海沿いの県道76号線に出るも
どこかで道を間違えたのか、山の中に入ってしまった。
生石というところだろうか。
そこでこんなものを発見。
なんだろう。
まるで隧道のような、レンガ造りの出で立ち。
橋や陸橋にしては、川も道路も線路跡も見当たらない。
何らかの焼却設備にしては、煤や焦げ跡もない。
これも13年前の地震で崩落したのか、大きく原型を崩している。
内部は浅く掘られてすぐに行き止まり。
なんでしょうかコレ。>戦前浪漫マニアな方々
■15:30
県道76を進んで行って、図らずも出逢ってしまったもの。
うむ。
言いたいことは山ほどあろうと思う。
知らないという人に少し解説しておくと
毎週金曜23:17から放送という半深夜番組であるにも関わらず
関西圏では視聴率首位に立つ、かの伝説的番組「探偵!ナ●トスクープ」。
俺もうっすらと覚えがあるぞ、この施設が紹介された回。
淡路島に存在することは知っていたが、まさか実際にお目にかかることになろうとは。
何のことかわからない人は自己責任でググってみてはどうかと思う。
いやむしろ知らないままのあなたでいて欲しい。何
まぁ
アホに構っている暇はないのでスルーだスルー。
中が見たかったら、俺のレポなんぞに頼らず自分の目に焼き付けてきて下さい。ぉ
・・・勿論マップルにそんなもん載ってませんがね。
■14:30
紀伊水道に面するR76南淡路水仙ラインを行く。
どこまでも続く、海沿いの快走路。
天気は快晴。
水面が跳ね返す、傾いた陽の光が眩しい。
これはもしかしたら、この旅―――いや今まで走ってきたどの道よりも素晴らしい道かも知れない。
中国山地の山越えも心地良かったが、それに勝るとも劣らない爽快感。
メーターが示す距離とスピードが、ストレスなく上がっていった。
■16:10
淡路島の最西端、大鳴門橋を望む道の駅「うずしお」に到着。
太陽は、じわりじわりと西に向かう。
俺の旅が確実に終わりに向かっていることを、沈み行く太陽が知らせる。
沸きあがる焦燥にも似た寂莫を渦巻く海に捨てて、俺は宿へと向かった。
■18:00
昨晩も世話になった「道しるべ」に到着。
この旅最後の宿になるここで得たこの旅最後の出会いは
俺にとって特別な価値を感じさせた。
人物の解説は面倒なので省きます。
ちなみにこの内の一人はこのあと俺のマイミクになりました。
■and...
島国日本の中のまた島国である四国。
本当に面白い。
正直これほどとは思っていなかった。
北海道と同様ほどに旅人の集まる土地と言っていいだろう。
もう一度じっくり巡ってみたい。
四国で迎える最後の夜に、俺はそう思った。
この日の走行距離
235km
この日の出費
16,162円
9月6日「ユメノオワリ」に続く>>>
■補足
タイトルの「淤能碁呂(おのごろ・おのころ)」とは神話「古事記」でいう淡路島のこと。
「古事記」においては、日本で最初に生まれた島という位置付け。
尚「淤能碁呂」という名が本当に淡路島を指すかどうかに関しては諸説あります。
裏話として、現在の「関西国際空港」の名前の候補を公に募集したとき
「オノゴロ空港」という名前が選考に残ったという話も。
▽オクトパスさん
ずっと関西にいると、冬になれば思い出します。
一度行ってみてはどうでしょう。
入場料500円は安いものです。