こんばんは。今日はいよいよエンジンに火が入ります。とは言ってもまだしっかり動いてくれるか解かりませんが・・・。ここから読み始めた方には何のことだか解からないでしょう。簡単にここまでのおさらいをしておきます。今年の4月にエンジンオーバーホール済みで販売した
セルボモードSR−FOURが、夏の豪雨で水を吸い込んでしまい、わずか4ヶ月で手放されてしまい、当店に戻ってきました。そのクルマを現在オーバーホールしているのです。水を吸い込んだエンジンは当然、オーバーホールが必要ですが、それ以外にも電子制御系部品にも水が廻ってしまっていることが考えられるのです。したがって、それらの部品がしっかり作動しているかをチェックする必要があるのです。しかし、これは実際にエンジンをかけてみないと解からないものなので、組み上げて搭載したエンジンに火が入って初めてチェックできるのです。では昨日の続きから・・・。
あのミッションの上の広々した空間はインタークーラー、バッテリー、ラジエター、ホース類でびっしり埋め尽くされました。何気にインタークーラーの中も洗浄したのですが、ラジエターと同じような構造なのでけっこう洗うのも大変です。洗浄液を何度も入れて口を塞ぎ、ジャバジャバと濯ぎます。液体がキレイになるまで繰り返し行います。バッテリーもしばらく放置してあったので充電しました。幸い、まだ取り替えて間もないバッテリーですので、すぐに本来の性能を取り戻しました。
エンジン右半分です(向かって左半分になりますね)。エアクリーナーのボックスが目立ちます。このボックスの下の方に空気の吸い込み口があり、フェンダーの内側に入っています。ここから大量の水を吸い込んだことが今回のアクシデントの要因です。エンジンが吸い込む空気の量は意外と多いもので、吸い込み口に液体があれば、たちまち掃除機のように吸い込んでしまいます。
そのボックスの下にはファンベルトが通っています。車体前方から覗いています。手前にベルトがかかっている大きなプーリーはエアコンのコンプレッサーです。そのすぐ横のフレームとの隙間は数mmしかありません。ギリギリの位置関係です。
さて、エンジンを始動させる時がやってきました。エンジンオイル、ミッションオイル、冷却水を入れて準備は万全です。オーバーホール直後、1発目の始動時はガソリンがタンクまで戻ってしまっている為、しばらくセルモーターを回し続ける必要があります。エンジンまでガソリンが到着するまで待たないといけないのです。
キーを回し、スタートさせます。
キュルルルルル・・・キュルルルルル・・・キュルルルル・・・。
・・・・・・。
キュルルルルル・・・キュルルルルル・・・キュルルルル・・・。
・・・・・・。
キュルルルルル・・・キュルルルルル・・・キュルルルル・・・。
ボッボッボ・・・ボボボボボブブゥ〜ンッ!!
かかりました。
ブゥーーーーーーー・・・。
安定して回転しています。
しばらく温めてタコメーターをパチリ。1000回転弱をキープしています。実に良好なアイドリングです。まさか1発でこれだけ良好なアイドリングが得られるとは思いませんでした。電子制御系部品にとくに損害は出ていなかったようです。メーター内のチェックランプも点灯しません。その他の異常もまったく見られません。電動ファンが回転し、水温も一定に保たれていることを確認して少し吹かしてみます。
いきなり高回転までは回せませんので、3000回転止まりです。が、軽く吹け上がり、とても良い感じです。SR−FOURは走行距離が多くなってくると吹け上がりが鈍くなってきますが、やはりオーバーホール直後のエンジンだと素晴らしい吹け上がりです。とても力強く感じられます。
マフラーからも透明な水が出てきました。マフラーからキレイな水が出てくるのは調子の良い証拠の1つです。正しく燃焼され、スムーズに排気が出ている証しなのです。とくに調子の悪いクルマを整備した直後には大量の水が出てきます。それまでの不調だった時に溜まった燃えカス等が一気に燃焼され、排気ガスとして放出されるので、調子良くなった瞬間に水がマフラー内で発生し始めます。キャブレター式のエンジンではとくに顕著に見られます。
さてさて、こうしてオーバーホール作業は今回も無事に完了しました。あとはしばらく試運転を繰り返し、「馴染み」をつけるまでリハビリです。この馴染みとは「慣らし運転」とは違います。「慣らし運転」とはエンジン内部の交換したメタルやピストンリング等が接する面との「当たり」を付けてやることを言います。ここで言う「リハビリ」とは仕上げた直後の現在は何ともない状態であってもしばらく走行するウチに不具合が発生することがある部品が多々あります。それらの様子を見る意味と、これまでの数ヶ月間、一切動いていなかったということで硬くなっている足回りのゴム部品やベアリング等のしゅう動部を以前のようにスムーズに可動するよう繰り返し動かすという意味があります。機械モノ全般に言えることですが、動かしていないと各部が固着したり硬化したりしてきます。それらを回復させるのです。
さぁ、エンジンがかかりました。明日はバンパー等の外装部品を取り付けてリハビリの為に公道を走ります。第3弾もいよいよ最終回を迎えます。おたのしみに!!