2008年07月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
こいずみ
Keiの大改造!! (10/24)

Keiの大改造!! (10/17)
最新トラックバック
« 中野自動車の「ある日」| Main | セルボモードSR−FOURオーバーホールレポートPART.2 »
あの名車が甦る(番外編)  2006年04月16日(日)
「あの名車が甦る」シリーズを楽しみにしてくださっていた多くの方々。お待たせしました。ついに完成です。



エンジンのオーバーホールに取り掛かってからどれくらいの時間が経ったのでしょう。今日、クリーニング、ワックスがけが終了し、ついに完成となりました。ボンネットの塗装も新しく塗り直してピカピカになり、室内も徹底的に掃除をし、中野自動車の持てる実力を余すことなく注ぎ込んだ力作です。入魂の1台となりました。



今となっては希少車というよりもはや「まぼろし」と言っても過言ではないくらいのSR−FOUR。平成2年の発売当時、スズキ初の4気筒軽自動車で、ツインカム16バルブターボと、強烈なインパクトと激烈な高価格で登場しました。私は整備工場で修行中にSR−FOURと初めて出会いました。私がいた整備工場にSR−FOURが社有車として使われていたのです。が、とても気難しいエンジンだけに、誰も乗ろうとしませんでした。私は何か事あるごとにSR−FOURで出かけていました。社長も私に出かける用事を言う時は迷わずSR−FOURを使わせてくれました。おそらく自分では乗りたくなかったのでしょう。それから私はSR−FOURの魅力にとりつかれた訳です。あれから15年・・・。未だ色褪せないSR−FOURの魅力をできるだけ多くのヒトに味わってもらおうと、これまで何台ものSR−FOURを販売してきました。そのほとんどが大事にされ、100000kmを越えてもなお、愛され続けています。「誰にでも乗れるクルマ」ばかりの昨今、こんなにも走ることが楽しく思えるクルマは滅多にありません。この魅力にドップリはまってみてはいかがでしょうか。

大切に乗っていただける方に販売します。さらに、ご購入後の整備や車検等、とことんお付き合いさせていただける方に販売します。

名車はいつまでも大切に乗りましょう。



   
あの名車が甦る(15)  2006年04月05日(水)
昨日は定休日でお休みをいただきました。更新を楽しみにされていた皆様、お待たせいたしました。この「あの名車が甦る」シリーズもかれこれ今回が15回目。いよいよクライマックスです!!長い間お付き合いいただいた皆様、ご支援いただきありがとうございました。なんか閉店するみたいな口調になってしまいましたが、そんなことはありません。これからも中野自動車をよろしくお願いします!!

さて、今朝、とうとう最後の部品「ドライブシャフト」が届きました。



さっそく取り付けた写真を。こちらは左側。ミッションに近い方のシャフトなので短いです。スズキ車のドライブシャフトはミッション側もハブ側もスポッと入るので楽です。三菱車なんかは大きなハンマーでブッ叩いて抜き、入れる時はほとんど圧入状態です。強烈に違いすぎます。



続いて右側のドライブシャフト。こちらはミッションから遠いので長いです。クロスメンバーやマフラーの上を通り、ミッションに突き刺さります。スズキ車は等長ドライブシャフトではないので(1部車種を除く)左右で長さが違います。両側ともシャフトを取り付けたらミッションオイルを入れます。入れ口は左側ドライブシャフト挿入部のすぐそばにあり、けっこう入れにくい場所ですが、慣れというのはすごいもので、もはやなんとも思いません。ミッションオイルを入れたら、タイヤを取り付けてクルマを下ろします。



何事も無かったかのように元通りのSR−FOUR。最後にもう1度「忘れ物」が無いかよく確認し、バッテリーの−端子を接続します。

さて、エンジン始動の瞬間が近づいています。キーをONの位置に回します。わずかに「ビーン・・・」という燃料ポンプの作動音を聞きます。燃料のホースも当然はずして取り付けた訳ですからしばらくガソリンを吸い込ませないとガス欠状態になります。燃料タンクからエンジンまでの長いパイプラインを燃料が登ってくるまで何度かセルモーターを回し続けます。しばらくして燃料が完全に届くといよいよ始動です。

ブォオ〜〜〜ン!!

明らかに軽快で静かです。しっかり始動しました。あとは細かい調整を行います。エンジンが温まるまで待ち、アイドリングや排気ガス濃度、点火時期等をトータルに判断して調整します。じつはここが一番の腕の見せ所だったりします。エンジン調整はそれを行う人のセンスでどうにでもなります。ここでいい加減なことをするとこれまでの苦労が何の意味も無くなってしまいます。経験がモノを言う所です。通常、F6Bエンジンのアイドリング回転数は950±50rpmです。つまり900〜1000回転の間がベストなアイドリングということになります。調整前の状態でも900回転くらいでした。優秀です。

一通りの調整が終り、冷却水のエア抜きも完了しました。いよいよ試運転です。新品のクラッチはしっかりと繋がり、良いフィーリングです。その繋いだ瞬間から作業前とは明らかに違うパワフルさ。低速が弱いSR−FOURですが、その弱いということをまったく感じさせません。吹け上がりも実にスムーズで、力強く、滑らかです。「す・・・すばらしい・・・。」思わず口走ってしまいました。しばらく走り回ってふたたび作業場へ入れます。走った後、異常がないかふたたびチェックするためです。エンジンをかけたままボンネットを開けます。ブゥーーーーーーー・・・ととても安定した状態。何も言うことはありません。ラジエターの電動ファンもしっかり作動しています。バッチリです。

ここで「終了」といきたいところですが、最後にもう1つ重要なチェック項目があります。「エンジンを止めるときの挙動」と「温まっている状態での再始動」です。エンジンは調子が良いとスパッと止まります。ブルルルゥ・・・とは止まりません。止める瞬間の状態をチェックすることはすべての機能が正常に終了するかどうかを判断することです。静かにしてエンジンを止めます。

ブゥーーーー(カチッ)ッ(ピタッ)・・・・・・・・。

大丈夫です。五右衛門の斬鉄剣で斬ったようにスパッと止まります。そして10秒程待って再びエンジンをかけます。

キュルルッブォオ〜ン!!ブゥーーーーーーーー・・・。

出来ました。ついに完成です。平成3年式、124000kmという長い時間と距離を走り抜いてきたSR−FOURが今まさに甦ったのです。今回の作業で交換した部品は以下の通り。

 ● エンジン内部 ●

ピストンリングX4セット
クランク親メタルX5組10個セット
スラストベアリングX1組2個セット
クランク子メタルX4組8個セット
オイルストレーナーガスケット
シリンダーケースガスケット
オイルポンプガスケットX2種
クランクシャフトオイルシールリア
オイルクーラーガスケット
ヘッドガスケット
バルブステムシールX16
ヘッドカバーガスケット
サーモハウジングガスケット前後各1計2
エンジンオイルX2.5
オイルエレメント

 ● 他 ●

インテークマニホールドガスケット
エキゾーストマニホールドガスケット
ターボガスケット(エキゾースト)
ターボガスケット(触媒)
オイルパイプ
オイルパイプパッキン両端各2計4
ユニオンボルトX2
サーモスタット
ファンベルト
ファンベルトアイドラプーリー
ファンベルトテンショナー
デフシールX2
サーモスタットガスケット
クラッチディスク
クラッチカバー
レリーズベアリング
オルタネータ(リビルト)
セルモーター(リビルト)
ドライブシャフト左右(リビルト)
エアエレメント
LLC(冷却水)
ミッションオイル

総額は軽く16万円以上の部品代金。この後、経年劣化による塗装の褪せを直すため、板金屋さんにてボンネット、ルーフ脇の塗装を行います。さらにその後ルームクリーニングを行い、ボディを磨いて展示することになります。このあたりまで原価計算に入れてしまうと283500円という価格に少くなからず後悔の念を抱きます・・・。ですからその辺は考えないようにしたいと思います。

さてさて、こうして全15回にわたる「セルボモードSR−FOURのオーバーホール作業レポート」を書いてきましたが、いかがだったでしょうか?楽しんでくれた方々、参考にしてくださった方々、ご覧いただいたすべての方々に厚く御礼申し上げます。まだ次の企画はまったく考えていませんが、今回同様、皆様に楽しんでいただける、興味を持っていただける企画をやってみたいと思っております。また、当店のホームページでは随時楽しいコンテンツを増殖し続けております。そちらの方でもぜひお楽しみください。それではまた近いウチに!!

URL  http://www.nakano-kcar.com




   
あの名車が甦る(14)  2006年04月03日(月)
ものすごい突風です。店のまわりは「砂漠の嵐」です。ちょっと作業すると口の中がジャリジャリします。鼻毛が伸びるのがとても早そうです(笑)。そんな中、今日はバッテリー上がりのお客さんのクルマを引き取ってきたり、銀行や郵便局、市役所等あちこち出かけなければならず、午前中はまったく作業できず・・・。午後も3時頃からようやく作業にとりかかれました。



今日は下廻りの組み付け作業から。写真のど真ん中にマフラーのフロントパイプが見えます。これを触媒に固定します。普段、とても熱を持つところなのでボルトやナットがスムーズにまわらない場所です。さらにクラッチワイヤー、ミッションマウント(4つめのマウントになります)、シフトリンケージなどを繋いでいきます。



写真左のロッドがシフトリンケージ。室内のシフトレバーに繋がっています。このロッドでギヤチェンジをしているのです。中央に伸びているロッドはシフトレバー廻りとミッションを固定することでスムーズにギヤ操作ができるようにしているロッドです。これがあるのと無いのとではギヤの入りが全然違います。そのすぐ右に黒い短いロッドが見えます。これが4つ目のマウントです。



潜っているついでに上からは見えなくなってしまうオルタネータとセルモーターを。右がオルタネータで左がセルモーターです。



下廻りの組み付けが終わったら次は意外と難関のファンベルトの取り付けです。例の狭い隙間からベルトを右へ左へ上へ下へと張り巡らせていきます。この作業を初めて行う人は必ず思うことでしょう。「こんな隙間にベルトが入るのかよ!?」と。種明かしはしませんが、ちゃんとやれば入るんです。ある意味企業秘密のようなもんです。一般の方々には教えても良いのですが、同業者の方に教えちゃうと私の仕事が減るので・・・。で、ちゃんと張ったベルトが写真の状態。実はこのエンジン、ベルトの張り方にもコツがあるのです。これも企業秘密な部分です。



フロントから。エアコンのコンプレッサーにもしっかりかかっています。



ベルトが付いたのでその上にエアクリーナーのボックスを装着。中身のエアクリーナーは当然新品です。先日もお話しした通り、これでオルタネータはまったく見えなくなってしまいました。さて、エンジン周りの取り付け作業はこれでひとまず完了です。ボンネットやバンパーを取り付けます。



元の通り、すっきり収まりました。現代のクルマに比べると相当ゴチャゴチャしたエンジンルームです。手が入る隙間などありません。整備士泣かせなクルマと言われる意味がこれでよく解かりますね。



ボンネットを閉めて1枚。クルマらしくなってきました。あとはドライブシャフト(リビルト)が到着したら取り付けてミッションオイルを入れればすべて完了です。明日は火曜日で定休日です。明後日の水曜日には到着しますので、いよいよクライマックスということになりそうです。長い間お付き合いしてくださった皆様、あと少しです。明日は更新はありませんが、水曜日を楽しみに待っていてください。

※今日は写真を多く撮ってみました。百聞は一見にしかずということで。



   
あの名車が甦る(13)  2006年04月02日(日)
昨日までの強風も収まり、静かで作業しやすい日曜日となりました。今日はいよいよエンジンが車体に乗ります。



チェーンブロックでエンジンを吊り上げます。少しずつ車体のエンジンルームに近づけていき、真上に来たところで下ろします。少しずつどこかに当たらないよう気をつけながら慎重に下ろします。多少、前後に振りながら障害物をよけて下ろします。前後のエンジンマウントに接触する直前でいったん止め、マウントの位置を確認して腕で押さえておきます。片方の腕でエンジンを少しずつ下ろし、マウントを正確な位置に当てます。ミッション側に傾いているエンジンを水平になるように腕で押さえながらさらにエンジンを下ろしていくと、マウントはエンジンの自重でガチンッ!!とハマります。しかしこの時、押さえている腕は放してはいけません。ここで放してしまうとさらに自重で傾いてしまい、せっかくハマったマウントが外れてしまいます。しっかり押さえながらマウントの固定用ナットで締め付けます。前後とも固定してしまえばもう大丈夫。無事に乗りました。



前後2箇所を固定したとはいえ、左右の振れは固定できていません。ミッションにあるマウントも固定しなければなりません。これで3箇所の固定を完了します。ここまで来るともうエンジンはガッチリと収まり、押しても引いても動きません。写真は3箇所の固定を完了した直後のミッション近辺です。まだ雑然としています。



反対側のベルト類の集中するエンジン側面の写真。真新しいプーリーたちがフレームギリギリのところに並んでいます。物凄い状態です。この僅かな隙間からファンベルトをかけていかなければなりません。ベルトを装着したらこの空間にはエアクリーナーのボックスが収まることになるのでベルトや新品のプーリーたちは見えなくなってしまいます。



エアコンのコンプレッサーのプーリーとフレームの隙間を車体の真正面から撮影。究極の空間です。1Cmもありません。数mmの空間の中でベルトをかけていくのです。毎回イジメられている気になります。



配線類や数々のエアや水のホースを繋いでいきます。たくさんあるので間違えてはいけません。1本1本確認しながら繋いでいきます。ひととおり繋いだらラジエターを取り付けます。同時にコアサポートを取り付け、ラジエターが固定されます。こうなるとボンネットも取り付け可能になりますが、作業のしやすさからまだ付けません。あとはラジエターのホースと電動ファンの配線を繋いでバッテリーを乗せます。でもまだバッテリーの配線は+しか繋ぎません。−も繋いでしまうと間違ってエンジンをかけてしまったりすると最悪です。まだオイルや冷却水は入っていませんから。−端子を接続するのは最後です。「完成の儀式」みたいなもんです。

だいぶクルマらしくなってまいりました。明日は下廻り(マフラーやシフトリンケージ、クラッチワイヤー等)の接続、オイル、冷却水の注入など仕上げに向けた細かな作業を行います。完成まであとわずか。おおよそ使用した部品の総額が把握できてきました。ここで販売価格の発表を行います。

車輌価格283500円に決定です!!

これだけの作業を行ってこの価格で販売するというのは正直、値段を決めた私もビックリです。「バカ」じゃないかと思うくらいの値段です。クルマ代はタダで部品と工賃の分だけいただくような感じです。とは言ってもこれだけの作業に見合う工賃までは到底届かない価格設定ですが・・・。だからこのクルマを購入されるお客様にはぜひ大事に乗っていただきたい!!私の入魂の1台ですから。ご購入後の修理や車検等もぜひ当店でやらせていただきたい!!でないと私、儲かりません。っていうかこのクルマがどんな整備をしてどんな状態であるかを一番しっかり把握しているのは何年もこのクルマの状態を見つづけ、オーバーホールまでした私なのですから・・・。ということでご購入いただくお客様とは長いお付き合いをさせていただきたいと思うのです。

ではまた明日。



   
あの名車が甦る(12)  2006年04月01日(土)
今日は土曜日ということもあり、出かけるような仕事は無く、1日作業に没頭できました。平日は車検や名変、書類出しや受け取り、オークション等々出かけないといけない仕事がけっこうあります。その合間で作業をやっているのです。しかし土日は役所関係をはじめ、ほとんどのお出かけ先が休みです。だから作業もはかどるんです。



さて、今日はクラッチから始めます。クラッチはディスクとカバーを一緒に組み付けます。この際、ディスクを丁度真ん中にしてカバーで挟み込むようにしないと、後でミッションがスムーズに入りません。そこで特殊工具を使用して、「センター出し」を行い、固定します。固定した姿が写真の状態です。新品だけにピカピカですね。



ミッション側にはレリーズベアリングというベアリングが付きます。クラッチの交換作業の際はディスク、カバー、ベアリングの3点セットで交換します。中にはディスクだけ交換する業者もいるらしいのですが、カバーとベアリングの当たり面は消耗して溝ができてしまいます。すると異音が発生したり、カバーとベアリングの当たりが程よい位置ではなくなり、ガタガタと振動が出たりします。だからクラッチは3点セットで同時交換するのです。で、ミッションがくっつきました。両手でミッションを持ち上げ、ディスクのセンターの穴とベアリングの付いている軸を合わせてゆっくり差し込みます。途中まで入ったらコツンと当たるところがありますので、ここからミッションを上下左右に揺らしながら押し込みます。スコッと入れば良いですが、なかなか入らないと肩や腕が激烈に疲労します。今回はまさにスコッと入りました。



昨日お話しした通り、セルモーターもリビルト品に交換しました。後のオルタネータとともに真新しい輝きです。だんだん自分で乗りたくなってきました・・・。セルモーターもエンジンが車体に乗っている時に交換するのは非常に大変です。こういうやりやすい時に交換しておけば高い工賃も必要なくなるし安心ですね。



ターボ、触媒を取り付けた画像です。ここいらへんからかなり重量が増えてきているのでチェーンにて吊り上げながらの作業です。倒れたらシャレになりません。今回、ターボは交換しません。オイル交換をしっかりやっていてくれた歴代オーナーと、ターボタイマーのおかげでターボはまったく問題ありません。が、ターボへオイルを送るパイプとそれを固定しているユニオンボルトは交換します。これはターボを交換する際は必ず同時に交換しなければならない重要な部品で、このパイプやボルトの中でオイルが詰まってしまうとせっかく交換したターボが瞬時に焼き付きます。ターボは物凄く高価な部品ですので、どんなにキレイに見えても必ずこのパイプとボルトは交換するのです。ターボはオイルが命ですから。ターボが付いたら触媒を付けます。複雑なカタチなのでボルトを少しづつ回して固定します。



ターボのアップです。画像左の方にシルバーの楕円形に穴があり、ボルトが2本突っ立っています。そのすぐ右横にボルトの頭が1つありますが解かりますか?銅のパッキンを挟んで締め込んであるヤツです。これが先ほどのユニオンボルトです。ここからシリンダブロックに向かってパイプが伸びて行き、ブロック側の固定にもユニオンボルトを使用しています。あとは細かい配線やサーモスタット等を取り付けて、いよいよエンジンを車体に乗せます。

明日はそのエンジンを乗せる作業に入ります。クライマックスが近づいてきましたね。それではまた明日。



   
あの名車が甦る(11)  2006年03月31日(金)
いやぁ〜年度末ですねぇ〜・・・。オークションや抹消登録等ドタバタ動きまわっていたので作業がちょっとしかできませんでした。



昨日の予定通り、マニホールドの取り付け完了です。かなりエンジンらしくなってきました。とくにスロットルボディ、サージタンク、INマニホールドあたりがかなりゴツいのでとても頭でっかちになります。最近の新車では樹脂製マニホールドなんていうのもありますが、この当時のは金属製で頑丈です。EXマニホールドは中だけしか掃除していません。外は1度でもエンジンを始動させると汚れはすべて焼け落ちてしまうので。



タイミングベルトを装着。すでにカバーが被っています。そのカバーの上にはファンベルト用のアイドラプーリーとテンショナーが付いています。この2つは新品にしました。ここはこのエンジンの弱いところで、走行距離が増えるとプーリーのベアリングから音が発生します。このクルマではまだ発生してはいませんでしたが、もうまもなく発生する頃と思われたので交換しました。けっこう高い部品です。両方で12000円を越えます。ウォーターポンプ本体よりはるかに高い値段です。



アップの画像。新品の輝きがよく解かりますね。ベアリング部が赤いのがテンショナー。ベルトの張りを調整します。ベアリング部が黒いのがアイドラプーリー。ベルトの向きを変えます。さらにその奥のプーリーはオルタネータです。これはリビルト品(中身を新品の部品に交換し、再生した半新品のようなもの)です。でも外も中もキレイに仕上げてあるので見た目には新品とまったく変わりません。むしろ新品と言っても良いくらいです。あとは車体にエンジンを乗せた後、エアコンのコンプレッサーを取り付けてベルトをかけます。



そのオルタネータのアップ画像。美しいですね。車体に搭載してしまうとほとんど見えなくなってしまうのがなんとも惜しいくらいです。今回はセルモーターもリビルト品に交換します。ミッションを付けたら取り付けられるのでその時にご覧いただけます。ちなみにこのF6Bエンジンではファンベルトがとても複雑に付きます。クランクプーリー(一番下の大きなプーリの時計で言う6時の位置からスタートすると、11時30分くらいの位置までクランクプーリーにかかり、そこからアイドラプーリーに向かいます。アイドラプーリーでは4時くらいの位置から9時くらいの位置まで反時計回りに進みます。そこからオルタネータに向かいます。オルタネータのプーリーには3時くらいの位置からかかります。そこからプーリーを巻き込むように時計回りにかかり、12時くらいまで進みます。そこからテンショナーに向かいます。テンショナーでは10時から2時くらいの位置までかかり、次はエアコンのコンプレッサーに向かいます。コンプレッサーのプーリーでは1時の位置から5時くらいまでかかり、クランクプーリーに向かいます。これで1周です。例えるなら北海道を西を真上にして見たようなカタチになります。これをフレームとの僅かな隙間の中でかけていかなければなりません。気合と根性の仕事です。

さて、明日ですが、クラッチの部品が届けばいよいよミッションとの合体作業に入ります。だいぶ先が見えてきました。あと少しです。その他にはターボや触媒の取り付けなんかも予定しています。お楽しみに。



   
あの名車が甦る(10)  2006年03月30日(木)
今日もコツコツ組み立て作業。今日からはいよいよシリンダブロックとヘッドの連結作業に入ります。



組みあがったシリンダブロックを今1度点検します。取り付け忘れがないか、向きのある部品の組み付けは間違っていないか等入念に点検します。何度確認しても「しすぎ」ではありません。次にオイルパンで塞いだシリンダブロックにフライホイールやオルタネータ、エアコンのコンプレッサーのマウント等を取り付けていきます。なぜこの時点で取り付けるかというと、丸裸のシリンダブロックにヘッドを載せると頭でっかちになって倒れてしまいます。下半身を重たくして安定させた上でヘッドを乗せる為なのです。当店は設備は最小限しかありません。ご覧の通り、エンジンスタンド等という高級な設備は当然ありません。タイヤに乗せて安定させているのです。ですから、できるだけ安全に、あるモノだけで作業をしています。



エンジンの後部。手前の大きな丸いのがフライホイールです。ここにクラッチ板が付きます。後部にポツンと取り付けてある頭が赤いセンサーのようなものはオイルプレッシャースイッチ。メーター内にあるオイルの警告ランプはこのスイッチによって点灯します。



右にあるのがクラッチ板です。クラッチはオーナーの乗り方がよく解かる部品です。上手な人はクラッチ板がなかなか減りません。このクルマも新品とまでは言いませんが、それに近いくらいの残量です。歴代のオーナーさんはみんな上手なクラッチ操作だったことが覗えます。左にあるのはオイルクーラーです。オイルエレメントとシリンダブロックの間に挟みこむカタチで取り付けます。ここに使っているゴムのパッキンが劣化しており、オイルが結構漏れていました。キレイに洗って新品のパッキンに取り替えて組み付けます。



さぁ、ヘッドが乗りました。ヘッドガスケットを挟んで乗せます。ガスケットにキズをつけないよう慎重に乗せます。組み付けは10本のボルトで行います。このボルトは規定のトルクで締め付けなければなりません。トルクレンチで力を加減しながら締めていきます。ヘッドが乗ると、やっとエンジンらしい姿になってきます。



エンジン前部。突き出たカムシャフトが上の方に2本見えます。ここはタイミングベルトのプーリーが付き、クランクシャフト、オイルポンプ、ウォーターポンプ等と同調して回転します。明日にはその作業に入るかもしれません。

明日は年度末ということもあり、作業時間がかなり短くなると予想されます。どこまでできるか解かりませんが、予定としてはIN、EXの各マニホールドの組み付け、タイミングベルトの組み付けを予定しています。できればミッションとの合体までやりたいのですが・・・。いずれにしても今度の土日あたりでボディに乗せられそうな感じです。それではまた明日。



   
あの名車が甦る(9)  2006年03月29日(水)
昨日は定休日でしたので、更新はお休みでした。また今日から作業再開です。今週もよろしくお願いします!!

さて、前回の続きの作業に取り掛かりました。



ヘッドカバー(カムシャフト付き)を乗せました。ロッカーアームは固定されずに、ただ乗っかっているだけですので、ズレないように慎重に被せます。当然カバー側も洗浄してあります。



エンジンらしくなってきました。あとはINマニ、EXマニやサーモスタットのハウジング等を取り付けると完璧です。ただ、配線やホース類が複雑なので、先にこの状態でシリンダブロックに乗せてからそれらを取り付けていきます。



そのシリンダブロックの組み付けを再開しました。問題のメタルもようやく入手でき、やっと組めるようになったので。クランクシャフトや交換したメタルにキズを付けないようゆっくりそぉ〜っとクランクシャフトを乗せ、締め付けていきます。この締め付けは規定のトルクで締めなければなりません。トルクレンチでしっかり測りながら行います。クランクシャフトの前後(というか頭と尻というか)にはオイルシールが付きます。頭はオイルポンプと一体のケース、尻はシールがはまるようになっているケースを組み付けます。そこにオイルシールをはめ込みます。ストレーナ等を組み付けて写真のようになります。これでオイルパンを被せればシリンダブロック本体が完成します。



クランクシャフトの尻です。茶色いオイルシールが見えます。その中にクランクシャフトとフライホイールが固定される6個のボルト穴があります。こちら側はクラッチやミッションが付くので余計なものは付いていません。



こちらは頭側です。大きな黒いスプロケット(歯車のようなの)が縦に2つ並んでいます。上のがオイルポンプの駆動用、下のがウォーターポンプの駆動用です。そしてオイルポンプのスプロケットと平行に並んで奥にあるのがクランクシャフトの頭です。この頭部にはやはりスプロケットが付き、一連の駆動をタイミングベルトが同調させます。

今日は問題もクリアできました。これから作業はエンジンの完成へと向かいます。あっ!!ヘッドガスケット発注するの忘れてたっ!!明日シリンダとヘッドは1つになれるんでしょうか・・・。ヘッドガスケットが来ないとどうしようもない・・・。まぁ、そん時はそん時で。他にもやることはありますから。ではまた明日。


   
あの名車が甦る(8)  2006年03月27日(月)
先日から問題になっていたメタルの個数は解決しました。と言っても話の上だけでの解決ですが・・・。この件に関してはスズキ本体の名誉も考えて、あえてこれ以上言及はしません。ただ、正しい部品(モノは同じなんだけど残り2個が別に来るのか、8個セットを返品して10個セットが来るのか)はいつ届くのでしょう・・・?まだ不安は残ります。



気を取り直して昨日、一生懸命洗ったヘッド。バルブの部分はまだ空洞です。各燃焼室目一杯にバルブが付きます。ここにバルブを取り付ける訳ですが、ここから細かい作業の連続になります。まずは、バルブの擦り合わせから始めます。バルブコンパウンドという擦り合わせ専用のコンパウンドをバルブの当たり面に均一に塗り、バルブを差し込みます。通常はそのバルブの底に「タコ棒」という吸盤に木の柄が付いた道具を吸いつけてキリで穴をあける要領で擦り合わせます。ところが、軽自動車の4バルブエンジンのバルブはとても小さくて、そのタコ棒を使うことができません。軽自動車用のタコ棒もあるのでしょうが、私は持ってません。そこで突き刺したバルブを手で回して擦り合わせます。合計16本。指がツリそうです。



擦り合わせが終わったら、いったんバルブを引き抜き、バルブシールを組み付けます。カム室と吸排気ポートとの遮断を行う為にバルブの軸に取り付けるものです。16個のバルブシールはパチンパチンと簡単に付きます。ダイハツのエンジンではこれが変形してしまうんじゃないかと思う程硬いのですが、ダイハツ以外のメーカーはわりとスムーズに入ります。なのにこのシールがよくダメになるのはダイハツなんですよねぇ・・・。どういうことでしょう・・・。さて、シールをつけたら再びバルブを差し込みます。さらにバルブスプリングを入れて、コッターピンで止めます。これで1本のバルブの取り付けが完了です。小さいコッターピンを入れて止める作業はとても地味です。16回も同じこの作業を繰り返しているととてつもない孤独感に襲われます。思い切り叫びたい衝動にかられます。こうして16本取り付けたのが上の写真の状態です。



ひっくり返して下から見ると・・・バルブがさっきの穴をしっかり塞いでいますね。「カタチ」になってきたって感じです。



元の状態に置きなおして仕上げをします。ラッシュアジャスターをニュッ!っと差し込んでいきます。その上にロッカーアームを乗せてバルブ周りの組み立て作業は完了です。このロッカーアームはカムシャフトに常時擦れています(シルバーに輝く四角い部分)。オイル交換をしっかりやっているクルマとそうでないクルマではこの部分の磨り減り方がぜんぜん違います。このクルマのロッカーアームはまったくと言って良い程磨り減っていません。ちなみにこのラッシュアジャスターとロッカーアームの取り付けの際は必ず接触面にオイルを塗りながら取り付けなければなりません。ちょっと多いかな?と思うくらい、タレるくらい塗ります。

予定とは違って、ヘッドが先に完成してしまいました。明日は当店は定休日ですので更新はありません。明後日水曜日にまた更新いたします。はやくシリンダブロックを組み上げたいんですがねぇ・・・。お楽しみに。


   
あの名車が甦る(7)  2006年03月26日(日)
昨日お話しした通り、今日は予定を変更してヘッド部の洗浄を行いました。日曜日は部品屋さんも休みですし、こんなことになってしまっては仕方がありません。午前中はお客さんの修理が2件入っており、午後から始めました。



右から1番です。バルブ類をすべて取り除いた丸裸のヘッドです。灯油に漬け込み丁寧にハブラシで磨きます。ジャバジャバ擦っては引き上げ、ふき取り、磨き残しをチェック。何度も繰り返します。とても複雑な形状の為、なかなか隅々まではキレイになりません。小さい−ドライバー等も使って可能な限り汚れを落とします。写真は出来上がった状態。上側がEX(排気)側、下側がIN(吸気)側です。EX側の方は茶色いのが取れていません。これは排気側の方が高温になる為、汚れの付き方が激しいからです。高温で温められたオイルや汚れは低温のモノより浸透力があり、ヘッド本体も高温な部分の方が表面が柔らかくなります。それらの相乗効果で排気側の方が汚れが付着しているのです。表面の汚れは取り除いてあります。まったく問題ありません。



取り外したバルブ類一式です。右から1番のバルブです。中央に2列に並んだ丸いのはバルブスプリングです。このエンジンは1本のバルブに対し、スプリングは2本あります。直径の大きいスプリングの中に小さいスプリングが入っており、それで1組となります。その2列の上下に並んでいるのがバルブです。どのエンジンもそうですが、IN側のバルブが大きく、EX側のバルブが小さく出来ています。IN側のバルブ(下の列)にはバルブステムが通してあるのでちょっと見づらいですね。すいません。作業の都合上こんな配置になっております。バルブの列とスプリングの列の間に小さな金属片が散らばっています。これはコッターピンという部品で、バルブとバルブスプリングを固定する大切な部品です。これでも一応、順番通り並べてあるんです。



バルブスプリングを横から写しました。大きなスプリングの中に小さいスプリングが収まっているのが見えますね。今回登場した部品のすべてを1つ1つ灯油とハブラシで丁寧に磨かなければなりません。気が遠くなりそうな作業です。写真はすでに洗浄を完了し、組み付け待ちの状態です。明日はこれらのバルブ類をヘッドに組み付けていきます。細か〜い作業の連続です。気合を入れていきましょう。

それから問題の「メタル」の返事も来るんでした。これもどういう結果になるのか・・・。お楽しみに。



   

| 次へ
最新在庫情報
BMW BMW 320i D車 レザー 2.0L
16.8万円

BMW BMW 320i D車 レザー 2.0L

三菱 ミニカトッポ Q2 660cc
9.5万円

三菱 ミニカトッポ Q2 660cc

三菱 ミニカ Cf 660cc
15.8万円

三菱 ミニカ Cf 660cc

プロフィール


ネットワーク

リンク集

http://blog.goo-net.com/nakano-kcar/index1_0.rdf
店舗情報
店舗地図
ショールーム
このお店の車両一覧


Goo-net Blog
GooWORLD Blog
GooBike Blog