昨日は定休日でお休みをいただきました。更新を楽しみにされていた皆様、お待たせいたしました。この「あの名車が甦る」シリーズもかれこれ今回が15回目。いよいよクライマックスです!!長い間お付き合いいただいた皆様、ご支援いただきありがとうございました。なんか閉店するみたいな口調になってしまいましたが、そんなことはありません。これからも中野自動車をよろしくお願いします!!
さて、今朝、とうとう最後の部品「ドライブシャフト」が届きました。
さっそく取り付けた写真を。こちらは左側。ミッションに近い方のシャフトなので短いです。
スズキ車のドライブシャフトはミッション側もハブ側もスポッと入るので楽です。
三菱車なんかは大きなハンマーでブッ叩いて抜き、入れる時はほとんど圧入状態です。強烈に違いすぎます。
続いて右側のドライブシャフト。こちらはミッションから遠いので長いです。クロスメンバーやマフラーの上を通り、ミッションに突き刺さります。
スズキ車は等長ドライブシャフトではないので(1部車種を除く)左右で長さが違います。両側ともシャフトを取り付けたらミッションオイルを入れます。入れ口は左側ドライブシャフト挿入部のすぐそばにあり、けっこう入れにくい場所ですが、慣れというのはすごいもので、もはやなんとも思いません。ミッションオイルを入れたら、タイヤを取り付けてクルマを下ろします。
何事も無かったかのように元通りのSR−FOUR。最後にもう1度「忘れ物」が無いかよく確認し、バッテリーの−端子を接続します。
さて、エンジン始動の瞬間が近づいています。キーをONの位置に回します。わずかに「ビーン・・・」という燃料ポンプの作動音を聞きます。燃料のホースも当然はずして取り付けた訳ですからしばらくガソリンを吸い込ませないとガス欠状態になります。燃料タンクからエンジンまでの長いパイプラインを燃料が登ってくるまで何度かセルモーターを回し続けます。しばらくして燃料が完全に届くといよいよ始動です。
ブォオ〜〜〜ン!!
明らかに軽快で静かです。しっかり始動しました。あとは細かい調整を行います。エンジンが温まるまで待ち、アイドリングや排気ガス濃度、点火時期等をトータルに判断して調整します。じつはここが一番の腕の見せ所だったりします。エンジン調整はそれを行う人のセンスでどうにでもなります。ここでいい加減なことをするとこれまでの苦労が何の意味も無くなってしまいます。経験がモノを言う所です。通常、F6Bエンジンのアイドリング回転数は950±50rpmです。つまり900〜1000回転の間がベストなアイドリングということになります。調整前の状態でも900回転くらいでした。優秀です。
一通りの調整が終り、冷却水のエア抜きも完了しました。いよいよ試運転です。新品のクラッチはしっかりと繋がり、良いフィーリングです。その繋いだ瞬間から作業前とは明らかに違うパワフルさ。低速が弱いSR−FOURですが、その弱いということをまったく感じさせません。吹け上がりも実にスムーズで、力強く、滑らかです。「す・・・すばらしい・・・。」思わず口走ってしまいました。しばらく走り回ってふたたび作業場へ入れます。走った後、異常がないかふたたびチェックするためです。エンジンをかけたままボンネットを開けます。ブゥーーーーーーー・・・ととても安定した状態。何も言うことはありません。ラジエターの電動ファンもしっかり作動しています。バッチリです。
ここで「終了」といきたいところですが、最後にもう1つ重要なチェック項目があります。「エンジンを止めるときの挙動」と「温まっている状態での再始動」です。エンジンは調子が良いとスパッと止まります。ブルルルゥ・・・とは止まりません。止める瞬間の状態をチェックすることはすべての機能が正常に終了するかどうかを判断することです。静かにしてエンジンを止めます。
ブゥーーーー(カチッ)ッ(ピタッ)・・・・・・・・。
大丈夫です。五右衛門の斬鉄剣で斬ったようにスパッと止まります。そして10秒程待って再びエンジンをかけます。
キュルルッブォオ〜ン!!ブゥーーーーーーーー・・・。
出来ました。ついに完成です。平成3年式、124000kmという長い時間と距離を走り抜いてきたSR−FOURが今まさに甦ったのです。今回の作業で交換した部品は以下の通り。
● エンジン内部 ●
ピストンリングX4セット
クランク親メタルX5組10個セット
スラストベアリングX1組2個セット
クランク子メタルX4組8個セット
オイルストレーナーガスケット
シリンダーケースガスケット
オイ
ルポンプガスケットX2種
クランクシャフトオイルシールリア
オイルクーラーガスケット
ヘッドガスケット
バルブステムシールX16
ヘッドカバーガスケット
サーモハウジングガスケット前後各1計2
エンジンオイルX2.5
オイル
エレメント
● 他 ●
インテークマニホールドガスケット
エキゾーストマニホールドガスケット
ターボガスケット(エキゾースト)
ターボガスケット(触媒)
オイルパイプ
オイルパイプパッキン両端各2計4
ユニオンボルトX2
サーモスタット
ファンベルト
ファンベルトアイドラプーリー
ファンベルトテンショナー
デフシールX2
サーモスタットガスケット
クラッチディスク
クラッチカバー
レリーズベアリング
オルタネータ(リビルト)
セルモーター(リビルト)
ドライブシャフト左右(リビルト)
エア
エレメント
LLC(冷却水)
ミッションオイル
総額は軽く16万円以上の部品代金。この後、経年劣化による塗装の褪せを直すため、板金屋さんにてボンネット、ルーフ脇の塗装を行います。さらにその後ルームクリーニングを行い、ボディを磨いて展示することになります。このあたりまで原価計算に入れてしまうと283500円という価格に少くなからず後悔の念を抱きます・・・。ですからその辺は考えないようにしたいと思います。
さてさて、こうして全15回にわたる「
セルボモードSR−FOURのオーバーホール作業レポート」を書いてきましたが、いかがだったでしょうか?楽しんでくれた方々、参考にしてくださった方々、ご覧いただいたすべての方々に厚く御礼申し上げます。まだ次の企画はまったく考えていませんが、今回同様、皆様に楽しんでいただける、興味を持っていただける企画をやってみたいと思っております。また、当店のホームページでは随時楽しいコンテンツを増殖し続けております。そちらの方でもぜひお楽しみください。それではまた近いウチに!!
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