なんだかすごい反響です。ご覧いただいて本当にありがとうございます。アクセス数はもとよりご覧いただいた方々から多数のメールをいただきました。ぜひとも最後までお付き合いいただければと思います。よろしくお願いします!!
さて、今日からシリンダブロックの組み立て作業が始まります。が・・・。想定外の出来事が!!
エンジンのオーバーホールの作業では、内部部品を組み付ける際に必ずエンジンオイルを塗りたくって組み付けます。これは組み上がって最初にエンジンを始動する際にオイルの油膜を作っておき、「かじり」と言われる金属同士の摩擦による損傷を防ぐ意味があります。しかし、エンジンオイルは長い時間油膜を保持することはできません。そこで写真のケミカルを使用します。和光ケミカルの「エンジン組み付けペースト」です。濃い緑色がなんとも毒々しいですが、これをオイルの代わりに各部品に塗りたくり、組み付けます。このペーストは前述の「かじり」を長期間放置しても防いでくれるスグレモノ。まぁ、今回はそんなに長くは放置しませんが、色が付いていることでどのくらい塗ったかもひと目で解かるし、作業の効率や完成後の安心感からこれを使用しています。ちなみにこのペースト、始動後はエンジンオイルに混ざって溶けて無くなってしまいます。すばらしいですね。もはや当店では無くてはならないケミカル用品になっています。
そのペーストを使ってピストンリングを取り付けたピストンです。塗ったところが緑色になっていてすぐに解かりますね。ピストンリングはやはり新しいと「張り」が違います。交換前と比べるととてもしっかりしているのが良い感じです。ピストンリングは1つのピストンに対し合計3本であると以前お話ししました。このうち一番下(写真では上になりますね)がオイルリングで真ん中と上(写真では下になりますね)がコンプレッションリングであることもお話ししました。このコンプレッションリングにも1番と2番が存在し、セットの中でもしっかり見分けて装着しないといけません。整備士の中でもここを忘れてしまうヒトが結構多いようです。注意したいところです。
ピストンリングを組み付けたピストンをシリンダに収めます。ここではピストンリングコンプレッサーという特殊工具を用いて、ピストンリングを縮めておいて収めます。順番、向きを間違えないようしっかり確認して入れていきます。4つとも収まった状態が写真の状態です。1番と4番が上死点、2番と3番が下死点の位置にしてあります。これはクランクシャフトを組み付ける際にシャフトのカタチに合うようにこうしてあるのです。重要なのはヘッド部をこの上に乗せて組み付けていく作業の中で、常に第1気筒目が圧縮上死点になっていることです。これがエンジン関係の作業すべての基本の状態なのです。その為にこのようなカタチに組み付けます。
シリンダブロックをひっくり返しました。コンロッドに組み付けてあるメタルにもペーストを塗ってあります。ここには各コンロッドに上と下各1つづつメタルを組み、合計8個のメタルが必要になります。各コンロッドの間にはクランクシャフトの軸受けがあります。4気筒エンジンの場合は全部で5ヶ所。それぞれに上と下のメタルが付き、合計5組10個のメタルが必要です。が・・・ここで問題が発生!!届いていた部品はコンロッドのメタルが4組8個。これは問題ありません。軸受けのメタルが4組8個。1組足りません。なぜか
スズキではコンロッドのメタルは2個1組で4セットというカタチで部品が来るのですが、軸受けのメタルは4組8個で1セットになっています。明らかに3気筒エンジン用の数です。部品屋さんに確認してみると「品番は合っている。なのに1組少ないのはおかしいねぇ・・・。」とのこと。
スズキに確認してもらう。しばらくして
スズキの部品センターから電話が。
センター「お話しのクルマは4気筒のタイプですよね。」
私「そうだよ。」
センター「ということは5組で10個ないといけないですよね。」
私「そうねぇ。」
センター「4組しか入ってないですか?」
私「そうねぇ。」
センター「コンピュータの検索では品番正しいことになってるんですよねぇ・・・。」
私「そうねぇ。さっき聞いたよ。」
センター「
スズキ本社に確認します。今日は本社が休みなので月曜日のお返事になっちゃうんですが良いですか?」
私「そうねぇ。しょうがないもんねぇ。」
ということで作業が止まってしまいました。まさに4枚目の写真の状態で止まってしまいました。そこでその時間を利用してヘッド部の洗浄をしておきました。まだ完了ではありませんがかなりキレイになっております。
さて、月曜日にどんな返事が返ってくるのか・・・。ちなみに明日はそんな訳で予定を変更して先にヘッド部の作業を行います。お楽しみに。
※皆様からいただいたメールで最も多かったお問い合わせなんですが、「このSR−FOUR、お値段はどのくらいになりますか?」というのが多数ありました。すいません。正直、まだなんとも言えません・・・。全部でいくらくらいの部品代金になるのか見当がつくまで今しばらくお待ちください。私としてもできるだけ「おぉ!!安い!!これだけの整備をやってあってこの値段は安い!!」と皆様に思っていただける価格を目指してがんばっておりますので。よろしくお願いします!!