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またまたSR−FOURオーバーホール(8)〜最終回〜   2006年10月15日(日)
みなさんこんばんは。「セルボモード SR−FOUR オーバーホール日記 第3弾」もいよいよ最終回です!!今回は不意のアクシデントから行うことになった作業でしたが、これまでに無いくらいスムーズにコトが進み、やっている自分でも怖いくらいです。昨日は組み立て作業が完了し、エンジンがかかりました。これまた怖いくらいスムーズにかかってしまいました。今日はいよいよ走行テストです。



朝イチ、エンジンをかけて暖機をします。一晩置いておきましたが、今朝も1発始動で快調です。暖まってきたのでいよいよ作業場を出ます。クラッチをつなぎ、走り出します。とても力強い発進です。公道に出てゆっくりと加速していきます。エンジンの回転は3000回転までに抑えていますが、滑らかで軽快に加速しています。上の画像は店を出てすぐの信号を曲がってしばらく行った辺りで撮りました。運転しながらデジカメで撮るというのは難しいですね。携帯電話ではないので違反では無いと思いますが・・・。で、そんなことをしている余裕があるくらい快適です。とても自然に加速し、曲がり、止まります。



調子に乗ってさらにしばらく走ったところでもう1枚。あ、3000回転を超えている・・・。瞬間的ですが、決定的瞬間を撮影してしまいました。長年、自動車整備をやっている私でさえもふと気付くとここまで回転が上がってしまうくらいスムーズな吹け上がりということがこれで証明できたということですかねぇ・・・。とにかく何も不安の無い、実に快適なクルマに仕上がりました。



ぐるりとひと回り走ってきて再びボンネットを開けて見ます。オイル漏れやケアレスミスが無いか確認する為と、走った後のアイドリングの状態等を確認する為です。しかし、特にそういったことも無く、実に普通にアイドリングしています。
「これならもう大丈夫!!」
これで今回のオーバーホール作業はすべて完了となります(リハビリはもう少し続けますが)。あとはクリーニングをして展示し、販売となります。が、すでに1件、商談が・・・。このブログを読んでくださっている方から「お話し」をいただきました。他にも数件の「お話し」が入ってきております。お問い合わせをいただいた皆様全員に販売できれば良いのですが、中古車は「その1台」しか存在しません。取り合いにならないよう、順番にお話しをうかがっていきたいと思います。また、アルトワークスミラターボ、ワゴンR等SR−FOUR以外のクルマでもオーバーホールは可能です。もし、そんなご要望がありましたらお気軽にお問い合わせてみてください。ちょうど、今、展示車がぜんぜん無くなってきてしまった状態ですので、少し仕入れをしてこようと思っているところですので。



書き忘れましたが、今回のこのクルマ、ディスクローターも新品にしました。こんな画像じゃぜんぜん見えませんね。すいません。



クリーニング待ちのSR−FOUR。完成記念の1枚です。なにかこう、誇らしく見えます。頼もしいというかなんというか、「これからガンガン走ってやるぜ!!」という勢いみたいなものが感じられてなりません。こういうのを「親バカ」というのでしょう。しかし、手間をかけて時間をかけて修理したクルマがこうして甦るというのはこの仕事をしていて最も嬉しい瞬間なのです。ただ売ってるだけのお店の方々には理解できないでしょうけど、私はやっぱり「売る」のではなく「造る」ことに喜びを感じてしまいます。

セルボモードSR−FOUR オーバーホール日記 第3弾」いかがだったでしょうか?できるだけクルマのことが解からない方にも理解してもらえるように書いてきたつもりですが、「ついてけねーよ!!」というヒトがいたらごめんなさい。とりあえず、少しでも多くの人々にちゃんとクルマのことを理解して修理している整備士もいるんだということが伝えたいのです。表向きは一応、中古車屋ですが、実は整備や修理等の作業売上の方が圧倒的に多い中野自動車です。今後ともよろしくお願いします。



★★★ 特報!! ★★★



セルボモードSR−FOUR オーバーホール日記 第4弾」公開決定!!
SR−FOURを知り尽くしたあの男が史上最悪のトラブルに立ち向かう!!
涙と感動の超大作!!
迫力のアクションにCGは一切無し!!
今冬公開予定!!

製作・監督・脚本・主演 中野 聡
企画 中野自動車

「これまで見たこともないアクシデントを目の当たりにする!!」

製作準備快調!!
乞うご期待!!


   
またまたSR−FOURオーバーホール(7)   2006年10月14日(土)
こんばんは。今日はいよいよエンジンに火が入ります。とは言ってもまだしっかり動いてくれるか解かりませんが・・・。ここから読み始めた方には何のことだか解からないでしょう。簡単にここまでのおさらいをしておきます。今年の4月にエンジンオーバーホール済みで販売したセルボモードSR−FOURが、夏の豪雨で水を吸い込んでしまい、わずか4ヶ月で手放されてしまい、当店に戻ってきました。そのクルマを現在オーバーホールしているのです。水を吸い込んだエンジンは当然、オーバーホールが必要ですが、それ以外にも電子制御系部品にも水が廻ってしまっていることが考えられるのです。したがって、それらの部品がしっかり作動しているかをチェックする必要があるのです。しかし、これは実際にエンジンをかけてみないと解からないものなので、組み上げて搭載したエンジンに火が入って初めてチェックできるのです。では昨日の続きから・・・。



あのミッションの上の広々した空間はインタークーラー、バッテリー、ラジエター、ホース類でびっしり埋め尽くされました。何気にインタークーラーの中も洗浄したのですが、ラジエターと同じような構造なのでけっこう洗うのも大変です。洗浄液を何度も入れて口を塞ぎ、ジャバジャバと濯ぎます。液体がキレイになるまで繰り返し行います。バッテリーもしばらく放置してあったので充電しました。幸い、まだ取り替えて間もないバッテリーですので、すぐに本来の性能を取り戻しました。



エンジン右半分です(向かって左半分になりますね)。エアクリーナーのボックスが目立ちます。このボックスの下の方に空気の吸い込み口があり、フェンダーの内側に入っています。ここから大量の水を吸い込んだことが今回のアクシデントの要因です。エンジンが吸い込む空気の量は意外と多いもので、吸い込み口に液体があれば、たちまち掃除機のように吸い込んでしまいます。



そのボックスの下にはファンベルトが通っています。車体前方から覗いています。手前にベルトがかかっている大きなプーリーはエアコンのコンプレッサーです。そのすぐ横のフレームとの隙間は数mmしかありません。ギリギリの位置関係です。

さて、エンジンを始動させる時がやってきました。エンジンオイル、ミッションオイル、冷却水を入れて準備は万全です。オーバーホール直後、1発目の始動時はガソリンがタンクまで戻ってしまっている為、しばらくセルモーターを回し続ける必要があります。エンジンまでガソリンが到着するまで待たないといけないのです。

キーを回し、スタートさせます。
キュルルルルル・・・キュルルルルル・・・キュルルルル・・・。
・・・・・・。
キュルルルルル・・・キュルルルルル・・・キュルルルル・・・。
・・・・・・。
キュルルルルル・・・キュルルルルル・・・キュルルルル・・・。
ボッボッボ・・・ボボボボボブブゥ〜ンッ!!
かかりました。
ブゥーーーーーーー・・・。
安定して回転しています。



しばらく温めてタコメーターをパチリ。1000回転弱をキープしています。実に良好なアイドリングです。まさか1発でこれだけ良好なアイドリングが得られるとは思いませんでした。電子制御系部品にとくに損害は出ていなかったようです。メーター内のチェックランプも点灯しません。その他の異常もまったく見られません。電動ファンが回転し、水温も一定に保たれていることを確認して少し吹かしてみます。



いきなり高回転までは回せませんので、3000回転止まりです。が、軽く吹け上がり、とても良い感じです。SR−FOURは走行距離が多くなってくると吹け上がりが鈍くなってきますが、やはりオーバーホール直後のエンジンだと素晴らしい吹け上がりです。とても力強く感じられます。



マフラーからも透明な水が出てきました。マフラーからキレイな水が出てくるのは調子の良い証拠の1つです。正しく燃焼され、スムーズに排気が出ている証しなのです。とくに調子の悪いクルマを整備した直後には大量の水が出てきます。それまでの不調だった時に溜まった燃えカス等が一気に燃焼され、排気ガスとして放出されるので、調子良くなった瞬間に水がマフラー内で発生し始めます。キャブレター式のエンジンではとくに顕著に見られます。

さてさて、こうしてオーバーホール作業は今回も無事に完了しました。あとはしばらく試運転を繰り返し、「馴染み」をつけるまでリハビリです。この馴染みとは「慣らし運転」とは違います。「慣らし運転」とはエンジン内部の交換したメタルやピストンリング等が接する面との「当たり」を付けてやることを言います。ここで言う「リハビリ」とは仕上げた直後の現在は何ともない状態であってもしばらく走行するウチに不具合が発生することがある部品が多々あります。それらの様子を見る意味と、これまでの数ヶ月間、一切動いていなかったということで硬くなっている足回りのゴム部品やベアリング等のしゅう動部を以前のようにスムーズに可動するよう繰り返し動かすという意味があります。機械モノ全般に言えることですが、動かしていないと各部が固着したり硬化したりしてきます。それらを回復させるのです。

さぁ、エンジンがかかりました。明日はバンパー等の外装部品を取り付けてリハビリの為に公道を走ります。第3弾もいよいよ最終回を迎えます。おたのしみに!!



   
またまたSR−FOURオーバーホール(6)   2006年10月13日(金)
毎度どうも。こんばんは。今日は事務仕事等がけっこう貯まっており、午前中はそれらを片付けていたせいであまり作業時間が取れませんでした。昨日の続き(載せきれなかった画像)と今日の作業状況のレポートです。



エンジン左側面(ミッション側)です。ディストリビューターやサーモスタットのハウジング等が付いたのでもうヘッドが完全に見えません。サーモスタットのハウジングからは冷却水のバイパスホースやヒーターホース等、水温センサーやファンスイッチ等の電装部品が集中して付いています。臓器のようです(変な例えですいません)。



暗い画像ですいません。出来上がったエンジンをチェーンブロックで吊り上げ、車体に乗せます。微妙に位置を合わせながらゆっくり下ろしていき、エンジンマウントがガチンッ!!とハマったら真っ先にマウントを固定します。この時はクロスメンバーの前後に付いているマウントをまず固定します。次にミッション側のマウントを取り付けてしっかり保持できます。これで吊っていたチェーンブロックは外してしまいます。



定位置に落ち着いたエンジンはフレームとの隙間がごく僅かです。ファンベルトをかけたところの画像なんですが、オルタネーターのプーリーやクランクシャフトのプーリーにベルトをかける際はベルトをねじってベルト側面の薄い方からギュッギュッとフレームとの間に押し込んでいき、マイナスドライバー等でベルトにキズを付けないようにちょっとづつ押し込みます。プーリーにかかったら向きを戻してプーリーのリブに合わせて引っ掛けます。とくにクランクシャフトのプーリーはフレームの一番出っ張った位置にあるのでベルトをかけるのもひと苦労です。



乗っかったエンジンのミッション側です。こちらは一見、余裕があって広々としているように見えますが、大体、接続しなければならないホースや配線類、締め付けるボルト等はこの広々としたスペースにはありません。ここからエンジンの背中側に手をむりやりねじ込んでの作業になります。世の中、そんなに甘くはないのです。



またまた暗くてすいません。ほぼすべての部品を取り付けた状態にまで来ました。ラジエターやバッテリーも乗っかって、先程の広々スペースは完全に埋まってしまいました。あとはエンジンオイル、ミッションオイル、冷却水を入れていよいよエンジンに火が入ります。ただ、今回のクルマは水を吸ってしまったクルマです。吸入空気の通る経路に取り付けられている電子制御系の部品がどの程度ダメージを受けているかはエンジンがかかってからでないと判断できません。つまり、このクルマの場合、ここからが長くなる可能性が充分にあるということです。その辺りも明日の火入れの段階ではっきりしてくるでしょう。水害は恐ろしいですね。豪雨に出くわした際は大きな水溜りや洪水等には絶対にクルマで入らないようにしましょう。他のお店だったら間違い無く一発で全損扱いにされてしまいます。また、もし、水に浸かってしまってエンジンが止まってしまった場合には絶対にその後エンジンをかけないでください。適切な処置をすればここまでバラさなくても復活できるのです。今年はとくに九州や西日本方面で激しい雨が降っています。ぜひ注意して愛車を長く乗り続けてください。

ではまた明日。


   
またまたSR−FOURオーバーホール(5)   2006年10月12日(木)
どうも。いつもご覧いただきありがとうございます。昨日は更新の時間帯が悪かったのか夕方に原稿を書いて更新をしようとしたのですが、アクセスが集中していたようで更新ができませんでした。夜に出かける用事があったので、その後、店に寄って再度更新してみたらやっとできたという訳で、遅い時間の更新となってしまいました。

ところで、先日、このブログをご覧のお客様からリクエストをいただきました。エンジンを下ろしている状態でのボディの状態が見てみたいということでした。今回はまず、その辺りからスタートしたいと思います。



まずは車体右半分。画像中央やや上の方にメインのフレームがあります。画像中央付近にはクロスメンバーがあり、外したマフラーがそのまま残っています。どちらもサビや極度な汚れ等は無く、当然、フレームの修正など修復跡は見られません。



次は左半分。画像ほぼ中央にバッテリーが搭載されますが、ここはバッテリー液を多く補充しすぎて吹き出し、サビるというクルマが多いのですが、それもまったく見られません。フレームの白っぽい部分がその場所です。ここにはバッテリーのトレーが乗るのですが、その真下をエアコンの配管が通っています。こちら側も修復跡はありません。



前からの画像です。中央にはエンジンマウントがあります。これはエンジンと密着しているので多少サビているように見えますが、状態は悪くありません。このマウントは車体に付いているのではなく、クロスメンバーに付いています。この当時のスズキ車では(ボンネット付きのクルマの話)マウントは前、後、左、左後の計4個になっています。左後の1個は揺れ止めというか補助的なものです。ドライブシャフトに駆動力が伝達される際のミッションの揺れを抑えます。



さっき説明しました、バッテリーの乗る位置のアップです。ここにはさらにステーが付き、その上にトレーが乗るのですが、エンジンを下ろす際に邪魔になるのでステーを取り外してあります。だから外したところが未塗装状態で白くなっているのです。未塗装とは言っても下地の塗装はしっかりされているので金属剥き出しではありません。だからサビないのです。

以上、リクエストがあったボディ周りの画像でした。

さて、昨日の続きです。



ヘッドが乗りました。これだけでももうゴチャゴチャしてきましたね。ピストン丸見えのあの状態にヘッドにINマニとEXマニが付いた一式を乗せただけなんですが・・・。いかにヘッドがデカいかがよく解かります。



タイミングベルトのカバーも被せ、各プーリーも付けました。ここは乗せてからエアコンのコンプレッサーを取り付けてベルトをかけます。半年前のオーバーホール時に交換したオルタネーターや各プーリーがまだ新しくてキレイです。私自身、とても羨ましい光景です。私が乗っているSR−FOURはプーリーから音が出ているのですが、自分のクルマは後回しでお客さんのクルマを優先して作業をしますので、これまで交換しないできてしまいました。まぁ、売るクルマでもないですし、自分しか乗らないので音くらい出ていても構わないんですが・・・。



ターボと触媒が付きました。ターボはエンジンオイルで潤滑しているので今回、バラした際に他の部品と同様に入念に洗浄しました。洗浄というよりはオイルを入れ替えると言った方が良い感じです。オイルが入っていく穴からオイルを注入し、指でインペラを回して新しいオイルを行き渡らせるのです。キレイなオイルが出口から出てくるまで繰り返し行います。指にマメができそうになります。オイルを注入するオイルパイプ、それを止めているユニオンボルトも半年前に交換しているのでよく洗浄して今回は再利用です。通常、ターボを交換する際は、これらも同時交換するものです。今回は特別な例ですのであしからず。

さて、今回は掲載できる画像数がいっぱいになってしまいました。続きは明日です。作業はすでにエンジン本体は車体に搭載できる状態になっています。明日はいよいよ乗せる作業になります。ではまた、お楽しみに。



   
またまたSR−FOURオーバーホール(4)   2006年10月11日(水)
いつもお読みいただきありがとうございます!!今日は月曜日の予告通り、ミッションを取り付けます。



まずはフライホイール、クラッチディスクとカバーを取り付けます。さすがに前回のオーバーホールからわずか1000kmちょっとしか走っていない為、新品同様状態。そのまま取り付けます。例によってクラッチディスクは必ずセンターの穴を合わせて取り付けなければなりません。ミッションのセンターシャフトが刺さる時に苦労しますので。



カコッ!!とミッションがハマりました。重たいミッションを腕力で押さえながら各ボルトをねじ込んでいきます。今回は実にスムーズにハマりましたが、毎回そうとは限りません。ガコガコ何度も押し込んでやっと入るクルマも少なくありません。とはいえ、それが悪いことではありません。入りやすい状態かそうでないかだけの違いなので、調子云々の問題では無いのです。



ぴったりくっついてますね。セルモーターも装着してあります。これであとはヘッド周りをごっそり乗せていきます。しかし、この状態で見るとエンジンもミッションもとてもシンプルですね。実際、本体はこんなもんなんです。まわりにいろんなモノが付いて複雑に見えるのです。これはどのクルマでもどのエンジンでも同じこと。最近のクルマはどこのメーカーでも電子制御系の部品が多数取り付けられていますからなおさら複雑に見えるかもしれません。でも基本は古くても新しくてもまったく違いはありません。内燃機関である以上、基本はどのエンジンも同じなのです。



本来、ターボ、触媒等が付いているところです。何もないとこんなにもシンプルに見えるのです。これからゴチャゴチャといろんなパーツが付いていくのでまったく景色が変わっていきます。シリンダーブロックの外壁はほぼまったく見えないくらいになってしまいます。その辺からもいかにいろんなモノが周りに付いているかが解かると思います。



裏側です。ここも今はセルモーターだけしか無いですが、オルタネーターやINマニが付くとこちらもシリンダーブロックの外壁がほとんど見えなくなります。とくにホース類がこの裏側に集中していますのでなおさらです。明日は相当違った景色になるでしょう。

さて、ここからは車体搭載状態にどんどん近づいていきます。明日はできれば車体に乗せられる状態にまで仕上げたいと思います。他の仕事が入らなければ良いのですが・・・。とりあえずどこまでできるかお楽しみに。



   
またまたSR−FOURオーバーホール(3)   2006年10月09日(月)
こんばんは。昨日の続きで、今日はシリンダーブロックを組み立てていきます。



はい。できました。というか、すいません。また没頭して途中経過を撮り忘れてしまいました。クランクシャフトを取り付けた状態に前後(画像では左右)からフタをするようにオイルポンプ、クランクカバーを取り付けます。さらにオイルストレーナーも取り付けます。上につっ立っている丸いアミがかっているのがストレーナーです。ここからエンジンオイルを吸い上げるのです。



フロント(タイミングベルト側)から見ています。オイルポンプ、ウォーターポンプの各プーリーがあるのでここにベルトがかかることが解かりますね。



一番上にある画像の状態に、最後はオイルパンを被せます。この画像はオイルパンのフチに付いている液状ガスケットを丁寧に剥がしている途中の画像です。1度取り外したオイルパンに付いているガスケットは再利用できません。キレイに削り落として再び新しい液状ガスケットを塗ります。そこでスクレッパーやカッターを駆使してこびり付いている古いガスケットを取り除いているのです。画像の下半分はまだ削り落としていない状態、上半分は削り落とした状態です。途中でお客さんが来たのでうまくこの状態で撮ることができました。上半分のようにぐるりと1周すべてキレイに削り落とすには大変な時間と労力を費やします。



1周をキレイに剥がしたら、新しい液状ガスケットを一気に塗っていきます。固まるのが意外と速いのでモタモタしてはいられません。この作業中は電話も出れません。幸いかかってこなかったですが・・・。で、塗ったらすぐにオイルパンを被せます。さらに周囲をビス止めしてできるだけ速く圧着させます。ビス止めが完了したら直ちにひっくり返し、シリンダーブロックの重みでさらに圧着させます。その画像がこれ(↑)です。この状態で一晩乾燥させます。できれば2〜3日乾かすのが良いのですが、そうもいきません。が、明日は定休日。2晩は乾かせます。



シリンダーブロックが上を向いたので組み上がったピストンの画像を1枚。左から1番です。2、3番は下死点、1、4番は上死点になっています。



シリンダーブロックの下の方から赤く液状ガスケットがはみ出しています。しっかり圧着できている証拠です。これでシリンダーブロックはひとまず完成です。組み立ての都合上、次回はミッションを取り付けます。ヘッドを乗せる際に、下の方を重くしておかないとうまく立っていてくれないので、ミッションを先に取り付けて安定して立っていてもらう為です。ということで次回更新は水曜日になります。お楽しみに。



   
またまたSR−FOURオーバーホール(2)   2006年10月08日(日)
こんばんは。今日も作業に集中しておりました。今日行った作業は地道ですが、今回の山場とでも言いますか、水の吸い込みによって最もダメージを受け易い場所の作業です。



スロットルボディやらインテークマニホールド、インジェクター等制御系の部品を分解、点検、洗浄しました。さまざまなパーツが散らばっております。本人以外でないととても元に戻せないでしょう。水を吸い込んで最初に溜まるのがこの辺のパーツの内部です。ブローバイから戻ったオイルと混じって例の「キモい液体」になって溜まっている可能性大です。



まずはスロットルボディ、INマニとインジェクターを分離します。インジェクターはとくに問題なさそうで、ひと安心。しかしスロットルボディからは例のキモい液体(薄め)が滴り落ちてきました。キャブレタークリーナーやパーツクリーナー、灯油等のあらゆる洗浄剤を駆使して完全にキレイにしましたが、あとは取り付けてエンジンをかけてみないと不具合は解かりません。まぁ、エンジンを乗せてからでも簡単に脱着できる場所なので作動チェックはまた後日です。続いてINマニですが、こちらも例のキモい液体(かなり薄め)がたれてきました。複雑な形状の為、いろんなところに溜まっていたのでしょう。しかし、スロットルボディからINマニにかけて、これだけの水が溜まっているということはそれらに接続されているバキュームホースやセンサー類、ダイヤフラム等にも当然影響は出ているでしょう。そこで接続されているすべての部品(ホース類も含む)を取り外し、1つ1つ洗浄し、キモい液体を完全除去します。それをまた1つ1つ間違えないように元に戻していきます。SR−FOURというクルマはとにかくバキュームホースの多いクルマで、部品番号で調べると何十本ものホースがあります。これを間違えることなく繋いでいかなければなりません。



これはスロットルボディの前(インタークーラーとの間)に付いているチャンバーです。ここを通ってスロットルボディに行く訳ですからここにも当然例のヤツはいるのです。上記の作業と同様にここも完全洗浄です。



これはブローバイの戻りの途中にあるチャンバータンクとバキュームセンサーです。SR−FOURのエンジンルームを見ると真っ先に目に付くのがこのタンクです。ホースの配管の関係で最も高い位置にあるのでここからはヤツは出てきませんでした。でもしっかり洗ってあります。また、センサーも大丈夫みたいで中はとても乾いておりました。



すべてのパーツを洗浄し終わって組み付けた状態です。エンジンのヘッド部よりはるかにデカい塊です。ようするにF6Bエンジンはとても頭でっかちなんですね。このひと塊のパーツだけでも結構な重量です。



背後からの図。左に出ている2本のホースは燃料タンクからの配管へと接続されます。ドライバーが刺さっていますが、ガソリンを噴出さない為に栓をしてあるのです。もう1本の方はボルトを差し込んで栓をしてあります。この姿を見るだけでもたくさんのホースが接続されていますね。でもこれだけではありません。むしろこれはごく1部です。



前側です。下の方に見える4個の黄色いカプラが付いたものがインジェクターです。4気筒それぞれに1本づつあります。この先端からガソリンが噴射されるのです。そのすぐ下がINマニのヘッド部への取り付け面になります。このエンジンではインジェクターはマニホールドに刺さるのではなく、ヘッド部に刺さります。よりバルブに近い位置での噴射を狙った設計です。まぁ、どちらに刺さっても作業は変わりませんが・・・。これでINマニ周辺の洗浄は完成です。あとはヘッドに取り付けてシリンダーブロックの完成を待ちます。明日はそのシリンダーブロックの作業に入ります。ピストンやクランクシャフトなど、一番オーバーホールらしい作業です。お楽しみに。



   
またまたSR−FOURオーバーホール(1)  2006年10月07日(土)
最初に更新を楽しみにしてくださっている皆様に御礼申し上げます。
ランキングにも上位に入っており、当店のブログの更新を楽しみにしてくださっている方々がこんなにもいらっしゃるということが解かり、感動しております。
これからもどうぞよろしくお願いします。

さて、三度セルボモードSR−FOURのオーバーホールです。今回のクルマはなんとこの日記の第1弾目でオーバーホールを行った車です!!「なんでまた同じクルマをやるんだ!?」と思われるかもしれませんね。今年の夏はゲリラ的な豪雨が度々発生しました。そんな中、完成間もないSR−FOURに乗っていたオーナーさんは突然襲ってきたどしゃ降りの集中豪雨の中を走っておりました。私も店で作業をしながら「ものすごい雨だな・・・。」と何かイヤな予感のようなものを感じていました。そこへ1本の電話。
オーナーさん(以下Oさん)「デカイ水溜りにはまっちゃった!!助けて欲しいんだけど!!」
私「ま、マジっすか!?深いですか?」
Oさん「けっこう深いよ。エンジン止まっちゃった。」
私「げっ!!マジっすか!?解かりました。絶対にこの後エンジンかけないでください!!すぐ行きます!!」
Oさん「何度かセルモーター回してみたんだけど・・・。」
私「げげっ!!マジっすか!?ヤバいっすよ!!絶対これ以上セル回さないでください!!」
牽引ロープを持って飛び出すように出撃した私。4WDの救援車輌で多少の深い水溜りでも大丈夫。現場が近づいてきたら渋滞が・・・。間違い無くOさんが原因なんだろう・・・。裏道から回り込むようにして到着した現場・・・それはクルマが通る度に波しぶきが上がる大きな水溜り。完全に道路を塞いでいました。Oさんのクルマは路肩に寄って止まっていて他のクルマはよけて通れるようにはなっていました。

室内には浸水してはおらず、状況を見るに、エンジンルームにまともに水を被った様子。
Oさん「ヤバいと思ったんだけど回転上げて突っ込んだら止まっちゃってさぁ・・・。」
私「とりあえずここから立ち去りましょう。引っ張りますから。牽引できますか?」
Oさん「やるしかないもんね。やりますよ。」
・・・・・・。
なんとか店まで引っ張ってきた頃には豪雨は上がっていました。

ボンネットを開けて覗き込む私とOさん。
私「・・・・・・。」
Oさん「・・・・・・どうっすか?」
私「おもいっきり水被ってますよ。相当な勢いで突っ込んだでしょ?」
Oさん「え、えぇ・・・。」
私「これからエアクリーナーのボックスを開けます。もし、エアクリーナーがビショビショだったら覚悟してください。」
Oさん「脅かさないでよ!!」
私「脅かしてなんかいないっすよ。エアクリーナーがビショビショになってたら水をエンジン内部に吸い込んだってことですからまたオーバーホールっすよ。しかもウォーターハンマー(※)が起きてたら今度は相当な金額ですから。」
青ざめるOさんは私の手元に集中します。私は恐る恐るエアクリーナーのボックスを開けていきます。
出てきたエアクリーナーは・・・。

※ウォーターハンマー現象 … エンジン内に水が吸い込まれた場合、吸気バルブから水が燃焼室に入り込み、圧縮すべく上昇しようとするピストンが水によって上昇できず、コンロッド(ピストンを上下させるアーム)が曲がってしまう現象。水はそれだけ圧縮されない物体であり、ピストンを真上からハンマーでぶっ叩いたようになるのでウォーターハンマーと言う。

取り出したエアクリーナーは絞る前の雑巾のようにボタボタと水滴が滴り落ちています。
私「ダメですね。」
Oさん「あぁ・・・。」
私「どうします?治します?」
Oさん「・・・どうしよう・・・。」
私「まぁ、今日はとりあえず預かっておきますからどうするか近日中に検討してください。」
Oさん「解かりました。」

もうなんというか不運としか言い様のない出来事でした。
結局、OさんはこのSR−FOURをわずか3ヶ月ちょっとで手放すことになり、当店の在庫車として再入庫することになりました。

月日は流れ、9月。なかなかこのSR−FOURに手を付けられないでいた私は前回のレポートのSR−FOURの作業を受けており、そちらを先にやることになりました。その内容は第2段のレポートの通りです。その後、お客さんのクルマの車検や修理等があり、9月中に終わらせるハズの今回のSR−FOURが伸び伸びになって今、作業開始となった訳です。

大変、前置きが長くなりましたが、すでに作業は進んでおります。



開始時はいつもそうですが、液体類をすべて抜き取ります。ミッションオイル、エンジンオイル、冷却水等です。今回も同様に抜き取りましたが、エンジンオイルはやはり水が大量に入ったせいで出てきたのはカフェオレ色のヨーグルトとでも言いましょうか、なんとも言えないキモい液体でした。とても先が思いやられます。わずか半年足らずでこの有様・・・。泣けてきそうです。エンジンを下ろし、周りに付いているパーツを取り去り、ヘッドカバーを開けます。すると、予想に反して意外とキレイ。当然、あのキモい液体はあちこちに付着しています。が、カムシャフトやロッカーアーム、ラッシュアジャスター等のヘッド部を形成する各部品は偏磨耗や焼き付き等の症状は一切見られず、キレイに洗ってそのまま使える状態でした。完全洗浄して組みなおしたのが上の写真です。



一番問題のピストンとコンロッドも取り外します。しかし、ここでもやっぱり曲がりや焼き付きは見られませんでした。これはもう「不幸中の幸い」としか言えません。クランクシャフトをはじめ、各メタル、ピストンリング等もまったく損傷がありませんでした。入念に洗浄して順番通りに箱に並べた状態の画像です。前回の洗浄がよかったのでまるで新品のように輝いています。



シリンダーブロックです。ここもなんら問題ありません。キレイに洗浄して前回同様のコンディションをすぐに取り戻せました。いやぁ〜、どれだけの部品を交換しなければならないのかとハラハラしながらバラしていきましたが、予想を良い意味で覆されました。



ヘッドカバーです。が、この画像で重要なのはむしろ、左側に写っているオイルポンプです。まぁ、わざと一緒に写るように撮ったんですが。あのキモい液体をエンジン各部に送り続けたオイルポンプですが、洗ってみると画像のようにピッカピカになりました。ここもまったく損傷を受けていません。しっかり組んだエンジンは耐久力までも向上するということが実際に確認できました。我ながら「すばらしい!!」と心の中で叫んでしまいました。



クランクシャフトです。これも問題ありません。キレイなままです。さすがにオイルパンにはそれなりの汚れというかキモい液体(いい加減にエンジンオイルって言えって?)がこびり付いた状態でしたが、すぐにキレイになり、これで内部はすべてキレイになってしまいました。あとはガスケット類は1度剥がしたので新品になります。今回は意外と良い状態だったので逆に拍子抜けです。次回はスロットルボディ、インジェクター等の状態を見ていきます。お楽しみに。

※作業に夢中になると写真を撮るのを忘れて没頭してしまいます。ホントはもっと細かくいっぱい撮って掲載するつもりでしたが、撮るのを忘れてバラしてしまいました。ごめんなさい!!以後気をつけます・・・。


   

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