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L70(550cc)ミラ TR−XX タイミングベルト切れ〜瀕死からの蘇生!自動車病棟24時(3)  2008年07月30日(水)
こんばんは。

ウチの首領「にゃあ」は店を縄張りに変えてからとても精神的に安定していてリラックスしすぎ・・・。とても穏やかな余生を過ごしております。そんな首領に見守られつつ今日からは組み立て作業に入ります。私の背後では常時「にゃあ」が監督しています。



まずは磨き上げたシリンダー上面。ここはヘッドガスケットが圧着する面ですから磨き残しは段差になり、オイルや冷却水、最悪の場合はシリンダーの圧縮漏れを起してしまいます。しっかりと平面を出し、古いガスケット等が残っていたりしないよう入念にチェックします。また、ピストン上面も可能な限り汚れを落とします。



ウォーターポンプが付く面です。ここもしっかりと古いガスケットを落とさないと冷却水漏れが発生してしまいます。また、タイミングベルトの削れカスがやたら付着していたオイルポンプのボディ(ウォーターポンプの下の部分)も清掃しました。



新品のバルブ(左)とひん曲がった古いバルブ(右)。せっかくなので並べて1枚。明らかに曲がっていますね。普通は肉眼では「微妙に曲がってるかな?」くらいにしか見えないのですが、これだけ明らかに曲がっているのも珍しいものです。しばらくの間はとっておきますのでご来店の際には1度見てみてください。「タイミングベルトが切れるとどうなるか」というのがよく解かります。



で、新品のバルブ合計6本を各バルブ穴に擦り合わせを行います。できたらバルブスプリングを組み付けてバルブを固定します。それが上の画像。この状態ではまだカムシャフトは付いていません。



次にカムシャフトを組み付けます。このエンジンでは1気筒目側から挿入するカタチで取り付けます。緑色になっている部分(エンジン組み付けペーストを塗ってある部分)が各バルブのカムになります。



そしてロッカーアームを組み付けます。これでカムシャフトは見えなくなってしまいました。あとはデスビやオイルシール等周りの部品を組み付けて完成です。



燃焼室側。何事も無かったように整然とバルブが並んでいます。ちゃんとここまで復活できてよかったよかった・・・。まだエンジンかけていないのでどうなるかは解かりませんが・・・。

さて、次回は周辺パーツの取り付けと、シリンダーブロック側の交換部品の作業になります。お楽しみに。

ではまた。



   
L70(550cc)ミラ TR−XX タイミングベルト切れ〜瀕死からの蘇生!自動車病棟24時(2)  2008年07月26日(土)
こんばんは。

雲っているのに蒸し暑いですね。地道にコツコツやる作業では手元に汗がしたたり落ちてきます。いつものオーバーホールの時のように今回も洗浄作業を行っています。いくら程度が良いミラと言っても20年以上経ったクルマですから、洗える時に洗っておかないと「次」は無いでしょうから・・・。



ヘッドが洗い終わりました。長年の蓄積された汚れを落としてさっぱりした姿になりました。しかし、この不思議な楕円形のカタチにはさすがに古さを感じてしまいます。現代のDOHC車並みの大きさですし・・・。



燃焼室側。バルブ穴がとても巨大です。おかげで真鍮ブラシが入りやすくて作業はしやすい方でした。おまけに6バルブしか無いですからね。さて、ここまで出来たら、亀裂や歪み等、今回のトラブルで発生した「影響」が無いか、入念に調べます。亀裂は目では見えないような小さなものが発生している場合もありますので、専用のケミカルを使用します。色の付いた液体をまんべんなく塗りつけてしばらく待ち、様子を見ると、亀裂があるヶ所に染み込んでいきます。ウエスでふき取ると亀裂部分に染み込んだ液体が残り、確認できるというスグレモノです。幸い、今回は亀裂は生じていませんでした。



次に歪みを確認します。いろいろ方法はありますが、私は最小限の工具しか持っていませんので、それらを駆使して調べていきます。この辺は企業秘密ということで。で、歪みも無く、このヘッドは無事だったことが確認できました。



そうなるとこのミラは蘇生可能ということになりますので、早速その他の部品を洗浄します。画像ど真ん中がカムシャフト。その両脇にバルブスプリングが3個づつ。これは左側のがIN、右側のがEXのものです。バルブは新品に交換なのでここには写っていません。ちなみにロッカーアームがIN側だけしかないのは今、EX側を洗っている最中だからです。

ということで洗浄作業もヘッドのみだと楽なもんです。次回のレポートではもう組み付けに入ることでしょう。お楽しみに。

ではまた。



   
L70(550cc)ミラ TR−XX タイミングベルト切れ〜瀕死からの蘇生!自動車病棟24時(1)  2008年07月24日(木)


こんばんは。

いよいよ予告しておりました「L70(550cc)ミラ TR−XX タイミングベルト切れ〜瀕死からの蘇生!自動車病棟24時」シリーズがスタートします。今回は正直、生き返ることができるか、かなり瀬戸際の状態まで激しく損傷しているクルマです。ここで言う「せとぎわ」とは技術的な問題ではなく、予算的な問題です。どんどん新品部品を使えばそりゃあどんなに激しく傷めつけられたクルマでも修理は可能です。が、クルマの原価はどんどん跳ね上がり、販売価格に影響します。63年式のミラに100万円もの大金を出すという人はいない訳ですから、「売れる」金額の範囲内で、しかもしっかりとした修理を行わなければなりません。そういう意味で「せとぎわ」なのです。



「タイミングベルト切れ」とは言うものの、実際にはベルトのリブがすっ飛んでしまっている状態。まぁ、どちらも結果は同じことですが。さらにこの状態でしばらく放置されていたらしく、テンショナーやウォーターポンプ、プーリー等サビだらけ。すべて交換しなければなりません。壮絶な状態です。



早速ヘッドを取り外しました。今回はピストンに損傷は無いという前提で(もしピストンまで損傷を受けていたら予算的に修復不能となります)エンジンは下ろしません。ヘッド単体で取り外して修理します。が、早々とトラブルが発生・・・。なんとヘッドボルトがへし折れてしまいました。この1本だけやけに硬かったので渾身の力で一気に回したら、あの独特のゆる〜い感触が両腕に伝わってきました。



こんな時は決して慌ててはいけません。シリンダーブロック上面にキズを付けることなくへし折れたボルトを抜き取る方法をじっくりと考えます。まず、ヘッドガスケットは剥がさずそのまま残しておきます。上面の保護の役目をしていただきます。次に折れたボルトの側面2ヶ所をヤスリで削り、平面を作ります(画像参照)。モンキーレンチがしっかり掴めるようなくらい平らになったらOK。次にボルトの周りのヘッドガスケットを少し剥がし、ガスケットの下のボルトの付け根にWAKO’Sのラスペネを吹き付けます。しばらくその状態で待ち、ボルト穴に浸透していったらヘッドガスケットを平らに戻します。



そしてモンキーレンチをしっかりと掴ませて衝撃を加えるように「カッキ〜ンッ!!」と回します。無事に緩めることができました。画像は折れたボルトを抜き取った、歓喜に湧きかえる瞬間です。これがもし外れなかったら、このミラの命はここで絶たれてしまっていました。



とりあえずシリンダーブロックのトラブルも解決し、ピストン等にも損傷が無いことが解かったのでヘッドをバラしました。この当時のミラは3気筒で各気筒2バルブですから全部でたった6本しかバルブがありません。が、なんとその6本すべてがひん曲がっていました。IN側の3本は径が大きいこともあり、かろうじて立っている状態ですが、EX側3本はご覧の通り自力で立っていられない程激しくひん曲がっています。



これだけのダメージを受けているバルブが刺さっていたヘッドブロック・・・大丈夫なのでしょうか・・・?これからすこしキレイにしてしっかりと検査しなければなりません。その辺りに関してはまた次回といたします。

はたして生き返ることはできるのでしょうか?今回はさすがに私にも解かりません。今言えることは「思ったよりも重症だ」ということ。いくらまでかけられるかが勝負です。

ではまた。



   
L70(550cc)ミラ TR−XX タイミングベルト切れ〜瀕死からの蘇生!自動車病棟24時(予告編)  2008年07月21日(月)
こんばんは。

いよいよ次回から「L70(550cc)ミラ TR−XX タイミングベルト切れ〜瀕死からの蘇生!自動車病棟24時」シリーズが始まります。長い間お待ちいただいたみなさま、ジラしてしまってすいません。ようやく取り掛かれる状態になりました。



我が自宅にひきこもっていたウチの首領(ドン)「にゃあ」が数年ぶりに出社いたしました。持病の悪化の為、「エリザベスカラー」を付けての出社であります。首領らしいアクセサリーです。常連の「ギ」殿曰く「ジラースみたいですね」。確かに・・・。現在30歳台〜の昔の少年たちならご理解いただけるかと・・・。



メスの黒猫で、歳はもう14〜5歳くらい。婆さんです。が、温厚で人に噛み付いたりひっかいたりしないので店にいても安心して見ていられます。ご来店の際にもし首領に会ったら可愛がってやってください。

ということで次回からはいよいよミラの作業レポートです。タイミングベルト切れなだけにどれだけダメージを受けているかが作業のカギとなります。どうぞお楽しみに。

ではまた。


   
アルトワークスのターボ摘出  2008年07月16日(水)
こんばんは。

ターボに関する作業がなぜか続いております。今回はアルトワークスHA21S。初めて当店をご利用いただくお客さんのクルマなので、これまでどういう整備をされ、どういう乗り方をされてきたクルマなのかまったく解かりません。最初はマフラーから白煙が出るということでエンジンのオーバーホールが必要かどうかという診断依頼でのご来店でした。が、私は見た瞬間にエンジンではない、と解かりました。ターボ不良による白煙です。オーバーホールに比べれば安く済みますが、それでもターボの交換はかなり高額な修理です。



私の作業予定の関係でしばらくお待ちいただいた後、今日から作業にかかりました。作業場に入れる際も排気ガスはとても臭くていかにもオイルが燃えている独特のかぐわしい匂い・・・。典型的な症状です。早速バラし始め・・・



1〜2時間でご覧の通り。前回のカプチーノとは違ってあっという間に摘出。エンジン前方にあるので非常に楽です。



中央でいきり立っているヒョロ長いパイプはターボへオイルを供給する為のオイルパイプ。ターボの内部の潤滑に必要なオイルはすべてこの1本のパイプから供給されます。したがってとても重要な部品です。ターボ本体の交換時には必ずこれも同時に交換します。



外したターボ本体。私が最初に診断した結果が正しかったかどうかの解答はこの中身に隠されています。外して何ともなかったらどうすんだ・・・?なぁ〜んて心配は無用です。



これが内部のインペラ。羽の中心の軸を指で抑えてガタつきを確認すると・・・やはりガッタガタ。私の診断は正しかったという訳です。画像に写っていますが、このターボ、日立製でした。標準ではIHI製なので取り替えてあったのですね。恐らく圧を高めてパワーを稼いでいたものと思われます。ターボは加給圧を上げれば簡単にパワーアップできますが、寿命はその分短くなります。そのことを証明するのに最適な状態になっております。

細かい部品が入荷次第組み付けにかかり、さらっと終わらせてしまいます。まだまだ他の作業が控えていますので。

ではまた。


   
珍しく入庫情報!!  2008年07月14日(月)
こんばんは。

実はウチ、中古車屋なんですね。だからたまには中古車屋らしいこともしてみたりして・・・。



パジェロミニが入庫しています。平成9年式のスキッパーというグレードで、NAの4気筒DOHC5バルブエンジンで、4WD+ATです。右フェンダー上部分とボンネットにかけて色褪せがありますのでこれはキレイに塗装しなおします。



当店のお客さんが乗っていたクルマですので、これまでの整備は私が行ってきました。今回の入庫はエアコンが壊れてしまったことが最大の要因です。車検を取るつもりでいた前オーナーさんは、先日、来店し、おおよその見積りを聞きお預かりの日程まで決めておりました。が、その後、突然、エアコンが効かなくなり、その修理の見積りもしたところ、けっこう高額な修理となってしまいました。つまり車検+エアコン修理というWパンチで、バイク通勤を決断したという訳です。なので、このエアコンの修理もしてお渡しとなりますね。



快適に乗れるようになります。コンプレッサーやコンデンサー等は新品(コンプレッサーはリビルト品)になりますし、ガスもしっかり補充されます。装備も多数付いていて、エアバッグ、キーレスエントリー、CDステレオ、アルミホイール等々・・・。当然パワーステアリング、パワーウインドウは付いています。



そして最大の「売り」はこの走行距離!!なんと35000km!!少ないですね。スゴいですね。そりゃあ好調な訳ですね。人気のある車種だけに多走行車が多いですが、そんな中で一際光輝く最大のメリットです。



CDステレオ。ガッポリ前面パネルが開いてディスクを挿入するタイプです。普通ですね。



タイヤはブリジストンのDUELER A/T。まだ8〜9分山くらいの状態です。純正アルミホイールに純正サイズでの装着です。

良いですねぇ〜。実に良いですねぇ〜。こういうクルマがたくさん入ってくれば私はとても楽なんですけどねぇ〜・・・。きになるお値段は当店ホームページをご覧ください。ここで発表しないところが中古車屋らしくありませんが、ホームページをご覧ください。嬉しい(私にとってはちょっと悲しい)価格です(安く売るのに高額なエアコン修理と塗装をしなければならないので・・・ね)。

たまにはこんなふうに販売車の宣伝もしてみたりして。

ここ数日、目の中にマフラーのサビが入っていてチクチク痛い・・・。下に潜ってサビ付いたボルトをバッキーンッ!!と緩めた瞬間にサビの粉が顔面に降り注いだのでした。しょっちゅうあることなんですが、今回は見事にHITされました。合掌。

http://www.nakano-kcar.com



   
大きな波、小さな波・・・  2008年07月09日(水)
こんばんは。

エンジンを下ろしたり、バラしたり大きな作業を終えるとその間できなかった細かい作業が怒涛のごとくなだれ込んできます。忙しいのは良いことです。ありがたいものです。



現在はカプチーノのタービン交換を行っています。「これ、細かい作業?」と言われるでしょうね・・・。最近の中野自動車ではエンジンを下ろさないでできる作業は細かい作業になっています。が、けっこう「ひっかかって」ます(笑)。ターボがかなり熱を持っていたらしく、ターボを固定しているボルトが1本まったく外れません。しかたがないのでターボから触媒まで一体のままごっそり外すことに・・・。



ごっそり外してしまえばあとは万力やら大ハンマーやらバラす手段はいくらでもあります。車載状態では工具の使えるスペースに制限がありますが、出てきてしまえばその制限は無くなります。で、リビルトではなく新品(!)を取り付けた状態が画像の状態です。以前、カプチーノのターボの交換はレポートしたことがありますが、あの時のはF6Aエンジン搭載の前期型、今回はK6Aエンジン搭載の後期型です。作業自体はほぼ同じですが、細かい部分はそれなりに違います。



はっきり言います。ちょっとイジれるくらいの人は間違っても「自分でやろう」等と思わないでください。強烈に高い難易度です。バラすことができても組み付けることができるかどうか・・・。また、バラすことさえ、年数や走行距離、ブースト圧アップ等の要素でかなり困難極まります。こんな大変な作業で「ハマる」くらいならお金を出して作業を依頼して何か楽しいことでもしていた方が賢明です。私だって仕事だからやっていますが、プライベートでこの作業は間違ってもやらないでしょう。



もう1台。キャロルのオルタネーターの交換。こちらはこれから部品(リビルト品)を発注して作業を行います。こちらは「ハマる」ようなことはありませんが、なんとも微妙な位置関係で取り外せます。回転させたり傾けたりして少しづつ引っ張り出してきます。以前、ドライブシャフトを引っこ抜く時に常連さんから「牛や馬の出産みたいですね」と言われました。オルタネーターも差し詰め「ロバやヤギの出産」といった感じです。



画像のブレーキオイルのリザーブタンクの付近から出産します。まぁ、クルマの一生涯のうちに1度か多くても2度の経験でしょうからそんなに頻繁にやる作業ではありません。オルタネーターの故障はまったく予期できません。突然起こります。そうなる前に交換したいというお客さんもいますが、大抵はコトが起こってからの修理になります。困った時にはJAFですよ。



そんな2台が向かい合わせの状態です。私は2台の間を行ったり来たりして同時進行で進めていきます。さらに今週は車検が3台もあったりして・・・。ブレーキのマスターシリンダーやミッションの異常(これはまだ異常かどうか断定はしていませんが)、エアコンの作動不良・・・車検の際に同時に行う修理が盛だくさんです。猛烈に忙しい中野自動車です。次々片付けていかないと納期に間に合いません。

ということで、今週は土曜日くらいまでお問い合わせはメールかFAXでお願いします。変なかっこうしていたり、変なところに腕を突っ込んでいると電話に出られませんので・・・。よろしくお願いします。

ではまた。


   
昭和の思い出・・・(2)   2008年07月07日(月)
こんばんは。

土曜日に下取り車として入庫したこのクルマが常連さんたちに大好評なのでちょっと紹介します。詳しくは当店ホームページ「昭和の名車特集」をご覧ください。



昭和57年式 スズキ フロンテ FS−G。「渋いっすねぇ〜!」「カッコいいっすねぇ〜!」「極上っすねぇ〜!」・・・これらが大好評の声。確かに極上です。前オーナーさんのこだわりと愛情が随所に見て取れ、いかに大事にされてきたクルマであるかが一瞬にして理解できます。私が修理工場で修行していた当時はこのSS40系のフロンテやアルトはまだ現役でたくさん走っていた時代でした。私の修行の良き教材だったと言っても過言ではありません。「教科書通り」の単純な構造で、整備の基本を学ぶには最高の教材でした。車検等で預かったアルトやフロンテを相手にポイントや点火時期、キャブレターの調整、ベルトやプラグの交換、ブレーキの整備等々・・・本当にいろいろ勉強させてもらったものです。



時が経つにつれて徐々に現役のSS40は減っていきました。私が独立し、中野自動車を始めた平成8年頃にはすでに「懐かしい」存在となっており、ほとんど見かけなくなっていました。それから12年半・・・。久々に現れたこのフロンテはみんなから暖かい懐古の眼差しで迎えられ、今、中野自動車で注目の的になっています。私もみんなと同じ眼差しで見ていますが、みんなと1つだけ違うのは「私を整備士に育て上げてくれたクルマ」という敬意の念を持って接していること。別にこのクルマは私とは初対面だと思いますが、このSS40系のアルト、フロンテにはとくにそういう気持ちが強いのです。ちなみに現代ではSS40=マイティボーイという印象が強いですが、SS40Tがマイティボーイ、SS40Vがアルト、そしてSS40がフロンテなのです。

さりげなく下げられた車高はスズキスポーツ製のショックアブソーバーとスプリングによるもの。次の型のCA71系アルト用の流用です。リアはリーフスプリング式ですのでショックのみスズキスポーツ製です。前オーナーさん自作によるメッシュのフロントグリルと社外品のフェンダーミラーがとても好印象です。クルマいじりのツボがしっかりおさえられています。

このクルマはとにかく「大事」に乗ってくれる方に販売したいですね。センス良く、的確にイジれるオーナーさんに乗っていただきたい、まさに極上車です。

http://www.nakano-kcar.com


   
550レックス緊急手術!!(4)最終回  2008年07月06日(日)
こんばんは。

いよいよ大詰めのレックス緊急手術。毎日のように現れる新しいオーナーさんは作業の進行状況が気になってしかたがない様子。私も後が詰まっていますので早く終わらせないと次のクルマにかかれません。ということで今日が最終回です。つまり、完成します。



ドライブシャフトを取り付けます。画像の1の矢印がスプライン部です。スバルではこのようにミッション(デファレンシャル部)からスプラインが突き出しています。他メーカーではほとんどがドライブシャフト側からスプラインが突き出しています。さらにスプラインの赤く○で囲ったところに穴が開いていて、2の矢印の部分にちょっと刺さっているピンを貫通させて固定します。穴の位置を合わせて組み付けないとピンが入りません。



これが組み付けた状態。左右とも同じ作業です。これで動力がタイヤにまで伝わるようになりました。ちなみにヴィヴィオからはこのピンが無くなり、代わりにスプラインの先端近くにCリングが装着され、そのCリングの外側に広がろうとする力でドライブシャフトをロックします。



次に排気関係を組み付けていきます。このレックスではエキゾーストマニホールドがミッション方向へ90度曲がっており、ここも特殊な作りになっています。触媒と一体となったEXマニホールドはラジエターのすぐそばを通り、ミッション下でフロントパイプに接続します。冷却効率を考えるとあまり良い取りまわしとは言えませんが、極力エンジンを下の方に搭載し、重心を低く抑えようという考え方からこうなっていると思いますので、そういう意味ではなかなか凝った作りだと言えます。



すべてを組み付けてエンジンがかかった瞬間の画像。2気筒エンジン独特の「コトコトコト・・・」という振動とともに軽快に回っています。クランクシャフトからの音も完全に消えてとても良い状態です。最終の調整&チェックを行い、完成となりました。



試運転でもスーパーチャージャーの威力と本調子になったエンジンのパワーが余裕の鋭い加速を生み出しています。とても速いです。550ccの2気筒エンジンでありながらスーパーチャージャー+大型のインタークーラー、4輪独立のサスペンション、前後ともに装備されたスタビライザー、フロントブレーキはベンチレーテッドディスク・・・そして620kgの軽量ボディと走りに対しての当時のスバルの意気込みが存分に味わえるクルマです。こういうクルマにはいつまでも元気に走り続けていてもらいたいものです。新オーナーさん、お待たせいたしました。心行くまでご堪能ください。

では私は次のクルマにかかります。


   
550レックス緊急手術!!(3)   2008年07月02日(水)
こんばんは。

ウチのチビの保育園では「水遊び」が始まりました。いよいよ夏です。ムシムシしたキモい熱さに耐えながらの作業が始まります。

さて、ふたたびエンジンを「担ぐ」日がやってまいりました。エンジンマウントが入荷したのです。



「せぇ〜のっ!!」で持ち上げるとやはりそんなに重くもなく膝上まで持ち上がります。そのままノッシノッシと歩き、車体に近づきます。事前に配線やホース、エアコン関係の部品をよけておいたのでそのまま前進し、エンジンルームにスーっと入っていきます。あらかじめ下にはジャッキをある程度の高さまで上げてスタンばっておいたのでそこにゆっくりと下ろします。その状態でギシギシ位置を調整してエンジンマウントを締め付けます。



マウントだけが真新しいのがよく解かりますね。新品のマウントを取り付けるとエンジンがプルプルします。意味が解からないですよね。古いマウントのままエンジンを乗せると潰れきったゴムなので揺らしてもグイグイときしむようにしか動きません。新品だと新鮮なゴムなので伸縮幅が大きく、弾力もあるので揺らすとプルプルするのです。



古いエンジンマウント。「潰れきった」という次元を超えてちぎれています。20年間、よく頑張りましたね。ちぎれてもなお、エンジンを支え続けていたのですから。後はゆっくりと天に召されていただきます。



乗ったエンジンにフライホイールを取り付けました。ここにクラッチディスク、クラッチカバーが付きます。さらにミッションが付きます。クラッチの取り付けは簡単ですし、あっという間なので省略です。その後ミッションを取り付けます。センターシャフトの取り付け穴をめがけて一気に持ち上げ、速やかに挿入します。いくら軽いとは言っても人間の腕力でいつまでも支えていられる程ではありません。車体の下に潜り込み、両手両足をフル活用してガコガココジりながらスポッと入るまで頑張ります。ここは手が離せなくなります。今回はスムーズに入りましたが、なかなか入らないクルマも多数あります。そんな時はとにかく頑張るしかないのです。まさに体力勝負な場面です。



スポッと入り、ボルトを締め付けて固定。ミッションのマウントも固定した状態です。これでレックスの心臓部はすべて搭載完了となります。あとは細々と周りの部品を元の位置に戻していきます。

峠は越えました。あと少しです。次回はドライブシャフトやマフラー等の取り付け辺りのレポートですかね。まだまだ何台ものクルマが作業を待っているのでさっさとやってしまいましょう。熱いし。

ではまた。


   

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