| よくわかるQ&A 経営安定と人材対策 2007年12月27日(木) |
・経営努力で処遇改善を
・現場の意見反映も必要
Q子 厚生労働省でも人材対策を考えていると聞いたけれど。
A男 介護報酬を検討する介護給付費分科会のワーキングチームが、介護事業所の経営安定と人材定着対策について検討していた。12月10日の分科会で報告があって、今後の検討の方向性が確認された。
Q子 で、介護報酬は上げてくれることになったの。A男 いや。結論は「介護報酬の水準だけでは、処遇改善の根本的な解決策につながらない」。前倒し改定の期待もあったようだけれど、まず、経営努力が先ということだ。
Q子 それって、無責任じゃない。
A男 まあ、厚労省が出している介護労働の実態調査をみてみよう。まず、平均賃金は、男性の場合は全産業が37・2万円に対し、福祉施設は22・7万円だ。
Q子 15万円も差がある。やっぱり安いのね。
A男 全産業では平均年齢41・8歳、勤続年数13・5年なのに対し、福祉施設が33・2歳で、4・9年と差がある。若て、勤続年数が短いんだ。
一方、女性は全産業は23・9万円に対し、福祉施設職員が20・6万円で男性ほど差がないけど、勤続年数は8・8年に対し、5・3年でやはり短い。圧倒的に女性の割合が多いというのも介護労働者の特徴だ。単純に比較できないという指摘だ。
Q子 それは給与が低くて、長く続けられないからじゃないの。
A男 まあ、ちょっと待ってよ。常勤雇用者の離職率では、全産業の平均が16・2%なのに対し、介護職員・ヘルパーでは20・3%と高い。今、一番、問題になっているのはどうして辞めてしまうかだ。
全産業平均の場合の離職率では非正社員のほうが高いのに、介護では非正社員のほうが辞めないという特徴もある。
定着率が低くて困っているのは、訪問系よりも、施設系の事業所のほうが多いというデータもある。君はさっきから、何でも「低賃金」のせいにしているけれど、辞める理由でみるとヘルパーの場合は「職場の人間関係」のほうが、「待遇への不満」を上回っているし、「家庭の事情」も結構多い。どう思う。
Q子 ヘルパーの正社員というとサービス提供責任者だけれど、ヘルパーもやらなきゃいけないし、事務も大変だしで、残業ばかりだからやりたくないという人は結構いるわね。中高年の女性は空いた時間で気楽に働きたいという人も多いものね。
A男 こういうデータもある。訪問介護で1年間の常勤職員の離職率が3割を超える事業所がある一方で、ゼロのところも6割。登録ヘルパーでは、約4割の事業所で離職率ゼロなのに、3割以上も2割。
つまり、事業所ごとに離職率には大きな差があるということだ。
施設でも同じだ。たとえば、特別養護老人ホームの場合は1年間の離職率は平均で19・7%だけれど、10%未満も3割、一方で3割以上も辞める施設が2割。同じ報酬でも働く環境に「格差」があると指摘されている。
ニュース提供シルバー新報
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