| 高齢者に不適切な薬剤リストを作成 2008年04月11日(金) |
・今井医療科学院部長らのチーム
・日本初、基準設けて選別
今井博久・国立保健医療科学院疫学部部長などからなる研究チームは1日、高齢者への使用が不適切な薬剤をまとめたリストを作成した。
若年者に比べて薬剤の副作用の影響を受けやすい高齢者の特徴を踏まえ、心不全や転倒などのリスクのある薬を基準を設けて整理したものだ。日本で高齢者に限定した不適切な薬剤のリストは初めてという。介護現場でも活用してほしいとしている。
「抗不安剤の長期作用型ベンゾジアゼピン系薬剤は、高齢者における半減期が長く、使用すると転倒骨折の危険性が高くなる」、「H2ブロッカーの含まれる胃腸薬は、せん妄を引き起こす恐れが高い」――。 作成されたリストには、高齢者が使用を避けることが望ましい薬剤70種類が列挙されている。加えて、認知症や心疾患、排尿障害など病態別に25種類の薬剤も紹介されている。
「高齢者では、若年者と違って薬剤の代謝・排泄機能が低下するなど薬物の副作用リスクが高い傾向にある。それにもかかわらず、これまで日本では高齢者を対象にした薬物処方の基準についての研究はほとんどなされてこなかった」
今井同科学院疫学部部長はリスト作成の理由を話す。既に欧米では、病院や製薬会社への薬剤事故による訴訟対策の観点からも高齢者に使用が不適切な薬剤のリストが作成され、広まっている現状がある。アメリカでは患者の4割程度が薬物の有害事象を体験しており、薬剤関連の死因が全体の5番目という調査結果もあるという。
ニュース提供シルバー新報
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