GM、ダイムラー
クライスラー、
BMWでは、最新のフルハイ
ブリッドシステムのコンポーネントを来年の生産開始を目指して共同開発している。このフルハイ
ブリッドシステムは、2つの電気モーターと固定ギア式トランスミッションを組み合わせ、完全一体化した全く新しいシステムであり、自動車産業に新機軸を打ち立てるものである。
このシステムの電子制御式連続可変トランスミッション(ECVT)には低速モードと高速モードがあり、一般に2モードハイ
ブリッドシステムと呼ばれている。また、この最新式燃費システムは4段式固定ギヤを組み込んでおり、高い効率と動力伝達能力によって幅広い車両への応用が可能である。このハイ
ブリッドシステムは、ECVTの2つのモードと4段式固定ギヤが作動している間に、電気モーターを加速用補助モーターや回生ブレーキとして使用する。
主な長所:
従来のハイ
ブリッドシステムと比較した場合、2モードECVTと4速固定ギヤをベースにしたこの最新式ハイ
ブリッドシステムは、総合燃費(市街地+
高速道路)、動力性能および牽引能力の点で優位性を確保している。
従来のハイ
ブリッドシステムは通常1系統のトルク分割しか行っておらず、固定レシオの機械式ギヤは搭載していない。こうしたシステムは一般に1モードハイ
ブリッドと呼ばれる。1モードハイ
ブリッドは、機械的に動力を伝達する能力が十分ではないため電気経路を通じて大きな動力を伝達する必要があるが、動力伝達効率が20パーセントも低くなってしまう。そのため、一般に搭載するモーターが大型になるほど車両の性能や信頼性を大幅に犠牲にしなければならず、その結果、コストや重量、パッケージングなどに問題が生じる。
GM、ダイムラー
クライスラーおよび
BMWは、電気経路による非効率な動力伝達を低減するために、2モードECVTとギヤレシオを機械的に固定した4段ギヤを採用したフルハイ
ブリッドシステムを考案した。この結果、電気モーターはコンパクトでエンジンのサイズに左右されないものとなった。
2モードECVTと4段固定ギヤの組み合わせは1モードハイ
ブリッドシステムの欠点を克服し、低速から高速まで、車両の運行状況の全般に渡って効率的な運転を可能にする。また、幅広い車種への応用が可能である。特に牽引や登坂、重量物の運搬など、より大きな出力を必要とする厳しい用途で威力を発揮する。
フルハイ
ブリッドシステムはエンジンのサイズや種類に対する要件が厳しくないため、比較的小幅な変更を行うだけで既存のエンジンを利用できる。そのため、GM、ダイムラー
クライスラーおよび
BMWは高い費用効果によりフルハイ
ブリッドトランスミッションとエンジンを組み合わせ、この低燃費技術を幅広い車種に搭載することができる。
このフルハイ
ブリッドシステムは、当初はFRおよび4WDに用いられるが、将来的にはFFにも搭載できる柔軟なシステムである。