イギリスにおいてMG・TFが今月より再販されるとの英記事をたまたま見つけました。
MGはイギリスでスポーティなクルマをつくるブランドでした。
そもそも、今は亡きモーリス※ブランドのクルマをスポーティに仕立てる、
“モーリス・ガレージ”の頭をとってMGと名乗るようになったメーカーです。
「ブランドでした」としたのは、現在MGは中国企業の傘下にあるためです。
ご存知のとおりMGローバーは2005年に倒産しており、
南京汽車(NAC)が買収後、中国国内向けにMGブランド車を生産してきました。
TF LE500はMG・TFの改良版で、イギリスでは3年ぶりのMG車となります。
生産もバーミンガムで行われるので、ある意味では純英国産スポーツカーです。
設計は古いものの、デザインは思いのほか古さを感じさせません。
↓中国内向けのMG7=かつてのMG・ZT
ところでMGの片割れ、ローバーはどうなっているのかというと、
商標に対する優先権は
フォードが持っていますが特に動きはありません。
しかし、ローバーが持っていた自動車生産技術の知的財産の一部は
これまた中国の上海汽車が持っており、“ROEWE”ブランドより
ローバー75ほぼそのままのクルマを生産しています。
↓栄威750=かつての
ローバー75でMG・ZTの兄弟車
MGローバーは倒産前、上海汽車と提携交渉をしていましたが決裂、
上海汽車は“ROVER”のブランドを手に入れられなかった経緯があります。
しかし去年末、上海汽車は南京汽車を合併し、MGブランドを手中に収めました。
さすがに“ROEWE”ブランドでは世界に認められないでしょうが、
“MG”としてなら世界市場に展開できる可能性がおおいにあります。
ROEWEでは栄威550という新型車を開発しているので、
これをMGブランドで発表するのかもしれません。
南京汽車合併の意図はそこにあったように思います。
↓栄威550 (“栄”は文字化けするため当て字です)
↓やや
VW車のデザインに近い気がします
※MGブランドのあれこれ
今でこそ自国資本の大手自動車メーカーがなくなってしまったイギリスですが、
かつては大小さまざまなメーカーが存在していました。
しかし徐々に合併が進み、モーリスやMGも含めて1968年にはほとんどのメーカーが
ブリティッシュ・レイランド・モーター・カンパニー(BLMC)に集約されます。
しかし程なくBLMCは1975年に倒産、国営化されます(ブリティッシュ・レイランド)。
ブリティッシュ・レイランドはBLカーズltd、後にローバー・グループと社名を変え、
最終的には1988年にブリティッシュエアロスペース社に売却され、
ローバー・カーズとして民営化されています。
1994年にローバーは
BMWに買収されるも、
2000年に
MINIやトライアンフなどのブランドを手元に残して再売却。
ランドローバーブランドは
フォードに買収され、
残ったブランドでイギリスの投資会社によりMGローバー社が設立されました。
1980年にMGオリジナルの車種が生産中止されて以降、
MGブランドの車種の多くはローバー車のバッジ替えが多かったのですが、
1995年に登場した
MGFは久々の新型車でした。
今回紹介したTFはこの
MGFの改良版の改良版です。
MGローバー社時代にはローバーとの差別化が図られ、
XパワーSVなるスポーツクーペも発売されていました。