街はよく生き物にたとえられるが、東京の新名所・表参道ヒルズは、まさにそれを象徴する建物だ。表参道ヒルズは、同潤会青山アパートの再生事業、つまり生まれ変わりなのだが、もともと同潤会青山アパート自体が、関東大震災によって壊滅した東京の復興事業として生まれた経緯を持つ。そして、原宿がファッションの街として発展していくのに合わせ、同潤会アパートにも若者向けの雑貨店などが入居、その歴史ある外観とともに、表参道の顔として親しまれてきた。
そして現在、表参道は急速に高級化を加速させている。品質のよいものを求める人々の声に応え、数多くの海外有名ブランドが軒を連ね、今も高級路面店の建設ラッシュは続く。そして、それに呼応するかのように、同潤会アパートも高級志向のテナントが入居する表参道ヒルズへと生まれ変わったというわけだ。
日本を代表する建築家・安藤忠夫氏による表参道ヒルズの見どころは、表参道の坂道をイメージしたという、ビル内の巨大な吹き抜けを囲むスパイラルスロープ。それを最下層となる地下3階まで降りていったところに表れるのが、今までのホビーショップのイメージとはまったく異なる、「KYOSYO OMOTESANDO」の洗練された店がまえ。 店内のディスプレイもシックで、ディスプレイ用のミニチュアカーが、まるで美術品のように展示される。
店内にはサーキットを常設。ここでは、京商が誇る手のひらサイズの本格ラジコンカー「ミニッツ」をだれでも気軽に楽しむことができる。この「ミニッツ」、メカは本格的なラジコンそのもので、トイカーとは一線を画した走りのよさが自慢。見た目も本物顔負け、ディスプレイモデルとして飾れるクオリティなのである。それは、上のフェラーリを見てもらえばわかるだろう。
京商が表参道ヒルズにショールームをオープンさせたその目的は、今までのファンだけでなく、より多くの人たちに、ホビーの楽しさを伝えること。ミニッツはまさにその役割にぴったりで、開店以来このサーキットは大好評。これまでラジコンにさわったことがない人が、女性も含めて楽しんでいるという。
ホビーの世界をメジャーにしたいという京商の挑戦。まずはスタートダッシュに成功したようだ。
Photo:犬塚直樹 Text:編集部