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【クルマ乗り替え相談室】最新にも最古にも極上の乗り心地あり シトロエン C5 シトロエン DS19   2008年01月23日(水)
『魔法のじゅうたん』と言われるシトロエンのハイドロ
サスペンションに興味があります。機構的にいくつか世代が
あるようですが気持ちよさで選ぶオススメを教えてください


ハイドロビギナーはミドルクラスから

 予算300万円でハイドロ・シトロエンとは、大きくきましたねえ。というのも、ハイドロニューマチックもハイドラクティブも、ほとんどのモデルは中古車になれば100万円あれば手に入るからです。ダメなのはDSなどのクラシックとC6ぐらい。エグザンティアなんか300万円で10台近く買えちゃう!ぐらいだし。
 そこで気になったのは「気持ちよさで選ぶ」という相談者のお言葉。これをキーポイントにして、所有車・取材車含めて約50台のハイドロ・シトロエン歴を持つ自分なりに考えてみました。
 ハイドロ・シトロエンにはDS〜CXXMC6のフラッグシップ系と、GSBXエグザンティアC5のミドルクラス系に大別できます。同世代の2クラスを乗り比べた経験からいえば、扱いやすいのはミドルクラス、個性が強いのはフラッグシップです。
 そもそも乗り心地はボディが大きく重いほうが快適に仕立てやすいわけですが、それ以上の差があるように思えてならないし、同じ油圧を使ったブレーキやステアリングのフィーリングも、フラッグシップのほうがクセが強いのです。前者はビギナー向け、後者はエキスパート向けという位置づけの違いもあるというわけですね。
 それとは別に世代ごとの違いをチェックすると、少し前までは新しくなるほど固くてフツーの乗り心地になっていたのが、C5のマイチェンやC6のデビューあたりから、フワ〜ン、ユラ〜ンというかつての感覚に先祖帰りしつつある。ライバルと競うことよりも、自分らしさをアピールするほうが大事だと、ようやく気づいたようです。そういえばデザインも同じ頃から個性を取り戻しています。
 つまり歴代ハイドロ・シトロエンには新旧大小では語れない個性をもっている。ホンネは全部乗って決めてほしいのですが、とりあえず「気持ちよさ」重視で、本命を「入門」対抗を「究極」と位置づけを変えて、300万円枠いっぱい使って選んでみました。

最新にも最古にも極上の乗り心地あり

本命
シンプルなモデル体系で選びやすいC5シリーズ
 C5は2000年のパリ・モーターショーで、エグザンティアの後継車として発表。4年後にマイナーチェンジした。ボディはリヤゲートつきセダンとブレークと呼ばれるワゴンで、エンジンは2L直4と3L V6。すべてATで、マイナーチェンジ後のV6が6速、それ以外が4速になる。エグザンティアから受け継がれたハイドラクティブはIII型に進化、ブレーキやステアリングの油圧をシステムから切り離し、油圧ポンプや車高調節機構に電子制御を導入するなどして信頼性を高めた。運転席のスイッチでノーマルモードとスポーツモードを切り替えられる機構は、マイナーチェンジ後はV6のみとなった。

シトロエンらしさの復活
 初期のC5はウ〜ンと考え込んでしまうほどシトロエンらしさが薄味だったのに、マイナーチェンジで個性的なデザインを奪回。同時にハイドラクティブIIIも熟成されていて、3L V6ははっきりソフトライドに。個人的にはバランスのよさが光る2Lがオススメです。

システムの信頼性が向上
 かつてのハイドロニューマチックは定期的に交換や補充を必要としたものですが、C5から導入されたハイドラクティブIIIは電子制御を大幅に導入してシステムを簡略化。5年または20万kmまでメインテナンスフリー。この点でもハイドロ入門に最適なのです。

マルチパーパス性の高さ
 シトロエンは昔からスペースユーティリティの高さで定評があります。C5もこの伝統を受け継いでおり、セダンでもハッチバックボディによるマルチパーパス性はこのクラスでトップレベル。リヤが長くなるブレークのラゲッジスペースは圧倒されるほどです。

シトロエン C5 V6エクスクルーシブ
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対抗
半世紀以上も昔に登場したシトロエンのロングセラ

 1955年のパリ・モーターショーでデビュー。セダンでありながら空力を重視したボディ、オイルとエアを併用したハイドロニューマチックサスペンション、同じ油圧を活用したパワーステアリング、パワーブレーキ、2ペダルMTなど、今日一般的になったテクノロジーを半世紀も前に実用化したことで、自動車業界を揺るがすほどの革命的モデルといわれた。その先進性、独創性を武器に、20年間生産が続けられるロングセラーになり、廉価版のIDを含めた生産台数は140万台と、意外に多数が生産されている。フロントに縦置きして前輪を駆動するエンジンは 1.9〜2.3Lの直列4気筒OHVで、ここだけは一般的だった。

時代を超越したデザイン
 半世紀前の2Lクラスの量産セダンが、ここまで空力的なスタイリングをまとっていたことが驚きです。しかもフランス生まれらしく美しい。最近日本の大学が開発した高性能電気自動車が、このDSに似た形であることからも、時を超えたカタチだと確信するのです。

ウルトラソフトな乗り心地
 これは実際に体験してもらったほうがいいでしょう。完全にトロケます。地上を走っているとは思えない、お空に浮かぶ雲に乗ったような気持ちよさ。ソファみたいにフッカと沈み込むシートはともかく、足を下ろしたカーペットまでソフトでビックリします。

油圧を駆使した操作系
 DSは現在のC5C6と違い、パワーブレーキやパワーステアリング、2ペダルMTのギヤボックスにも油圧を使っていました。こうしたシステムがDSのドライビングに独特の楽しさをプラスしているのです。少しでもラクに維持したい人には3ペダルMTがおすすめ。

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