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オールアバウト・オブ・ザ・アウディ〜Aの本質〜  2008年05月15日(木)


先進性と歴史を調和させるアウディの新造型言語


空気抵抗の少なさを感じさせる丸みを帯びたスタイルから一転
ダイナミズムさを強調してきたアウディのデザインがここにきて
さらなる変化を遂げつつあるA5および新型A4で展開する最新モードに込められた意図とは


近代アウディのデザインは大まかに言って4つの世代に分けられます。それまでイケてないルックスだったアウディ車に、革命が起きたのは1980年代のことでした。時代を先導する技術ポイントとして空力を掲げた彼らは、箱型のセダンでいながら抵抗を減らすため、外板の凸凹を一気に取り去って、ツルンとした形にしてきた。そういうカタチで82年に登場した3代目の100は、我々をあっと驚かせたものです。

ところが他社が同じように空力デザインで追従してくると、アウディは90年代に手法を一歩進めます。それまでのツルンとした表面で構成されるデザインを一歩進めて、クルマ全体のカタチまでツルリときれいに丸くしてきた。緩やかなアーチを描く上屋を特徴とする先代A6のときです。また、これを徹底したのが先代TT。上屋もドームのように丸ければ、フロントもリアも丸い。まるでお椀や鉄カブトが走っているようにTTは見えたものです。

ひとつの塊に見せてしまうこういうデザインは、本来「動く機械」である自動車のデザインでは反則に近いのですが、彼らがそういう選択をした裏には理由がありました。その頃アウディは、内外装パネルのチリをつめて高品質をアピールする戦法に出ていました。そういう風に隙間が少ないことを簡単にお客に分からせるには、ツルンと全体が丸っこくまとまった「静」のデザインのほうがよかったんです。例えばF40みたいな、猛烈な「動」のデザインでパネルのチリを詰めても、あまり効果はない。でも先代TTのような鉄カブト状態のものが隙間だらけだったら目立っちゃいますでしょう。

この戦法は、同時期にベンツが見た目品質で評判を落としてたこととも重なって、アウディ躍進の原動力ひとつになったのですが、21世紀に入る頃、アウディは次のデザインに移行します。これまでと一転して「動」のデザインになったのです。

それを象徴していたのが現行のA6です。アーチ状の上屋は先代から引き継いでいるものの、尖ったノーズからリヤにかけて動きを感じさせる抑揚がはっきりとついた。テールも決然と経ち落とされて、そこでも「動き」を感じさせる。またノーズのグリルは巨大なものに一変させられ、そこから空気を吸い込んでエンジンが馬力を出すのだというイメージを演出しています。この方針転換は、TTではもっと明確です。


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