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プジョー308 試乗  2008年07月10日(木)

プジョー308


獰猛なスタイルを身にまとって
Cセグメント市場に殴り込みをかける


VWゴルフに代表されるCセグメントに、プジョーが送り込んだ308
207以上にスポーティかつ攻撃的なボディデザインを採用し
新世代の直噴ターボを組み合わせた走りは、クラスのトップレベルに躍り出る


 まるで獲物に襲いかかろうとしているライオンのよう!?308の顔つきは、07年に話題を呼んだ 207以上に攻撃的だ。さらにはサイドのキャラクターライン、側方にまわり込むテールゲートの造形も印象的で、数あるCセグメントモデルのなかでも一、二を争うほど308はキャラが立っている。

 それもそのはず、307からの世代交代で変革の柱とされたのは、デザイン、クオリティ、テクノロジーの3点なのだ。インテリアの素材、造り込みのレベルもクラスをリードするもので、全身からプレミアムコンパクトのムードを漂わせる。では、もうひとつの柱であるテクノロジーの実力は?

 2Lが設定から落とされ、1.6Lのみの構成で登場したことに、まず驚きを隠せないファンもいることだろう。でも、308が積む1.6Lは従来の TU5JP4とは別物。「207GTが搭載する新世代1.6Lターボとベースは同じ」と言えば、「そうか!」と納得するに違いない。4速ATを組み合わせるプレミアム&シエロ用の性能は、従来型2L(EW10J4)にパワーで並び、トルクで4.1smの大差をつける140馬力/24・5smと申し分のないものだ。

 とはいえ「下のトルクが貧弱」、「ターボラグがある」と、いまだターボにネガなイメージを持つ人もいるはず。ズバリ、それを解決するのが直噴+ツインスクロールターボの技術なのだ。最大トルクを1400〜3500回転で発生する特性からわかるように、EP6DTユニットはボトムから2.4L並みの豊かなトルクを発揮。実用域の応答性やねばりも良好だ。

 加えて、右足に力を込めればグイグイと加速。5000回転台の半ばまでスムーズな回転フィール、高度な静粛性を保つのだから、走りの力感、ゆとり、快適性のすべての面で、307の2Lを大幅に凌ぐ実力を備える。07年エンジン・オブ・ザ・イヤー部門賞を獲得した実績は伊達ではない!

 そして、PSA(プジョーシトロエン)とルノーが共同開発した4速AT、AL4にも進化・熟成を感じ取ることができる。「エンジンを共用する MINIの6速ATが欲しい」が本音だが、減速時のダウンシフトが上手になったのはたしか。つんのめるような変速ショックはもはや感じられないから、これはこれでよしとしよう。

 さらに、シャシー性能も大きく進化。プラットフォーム、サス、電動油圧式パワステなどのメカは基本的に先代のキャリーオーバーだが、技術の熟成を実感することができる。その典型は乗り心地。マイチェンでの改良後も307のサスはつっぱり感が残っていたが、308の足は素直にストロークするように変化。ロードノイズが大幅に低減された点を含めて、快適性はワンランク以上向上している。かつてのしなやかな足とは趣が異なるが……「伝統の猫足が戻ってきた」と表現していいだろう。

 そうしたシャシーの熟成は、当然、操縦安定性にも貢献。自然なロール感、高い接地性がポイントで、リニアかつファンなハンドリングとしっかり感を伝える高速スタビリティを両立させることに成功。60oの全幅拡大は扱いやすさの面では気になるが、走りと快適のバランスにおいて、ワイドトレッド化がいい方向に作用したのは確実。ステアリング系の微振動が抑えられれば、走りの質感はさらにひとつ上のレベルに到達する。

 いずれにしても、3"のシリーズ名を継承する第8世代のプジョーは、走りに関してもプレミアム感が味わえるコンパクトへと成長。今後、激戦のCセグメントをかき回す存在になるに違いない。




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メルセデス・ベンツ Cクラス・ステーションワゴン 試乗レポート  2008年06月02日(月)

メルセデス・ベンツ Cクラス・ステーションワゴン


気になる先代モデルとの違いは?
待望のW204ステーションワゴン登場


新型CクラスW204はセダン系メルセデス伝統のフロントマスクと
"アバンギャルド"にはスリーポインテッドスターをグリル内に収めた
スポーツ系マスクを与え、2つの顔を用意。あなたはどちらを選ぶ?


07年にセダンから投入された3代目Cクラス(W204)の評判は高止まり。それだけに、期待を膨らませてワゴンの追加を待っていたファンも多いことと思う。

 今回、試乗に連れ出したのは、中核モデルと目されるC200K(コンプレッサー)アバンギャルドだが、ワゴンとしての使い勝手を高めたうえに、走りの能力や質感の大幅なレベルアップも実現していることを確認。結論から先に言えば……W204ステーションワゴンを待っていた人は正解だ。

 なら、今度のCクラスワゴンの走りはどこが秀でているのか?なにより感心させられるのは、新世代のCクラスらしいスポーティな走り味と、メルセデスに期待する落ち着きや快適性を高いレベルでバランスさせているところだ。

 ファンはご存じと思うが、新型Cクラスは「アジリティコントロール」の新コンセプトを打ち出した初のモデル。油圧式セレクティブダンピングシステム採用の足や、ギヤ比を14・5と速めに設定したステアリングを導入することで、従来型とはひと味違う俊敏かつ正確なフットワークを、快適性を犠牲にせずに実現してみせた。

 その基本はセダンと共通だが、ステアリングを握ってみれば……ワゴンには独自の個性と魅力があるのだ。わかりやすいのは操舵に対する反応で、ダイレクト、軽快の表現がピッタリのセダン・アバンギャルドに対して、ワゴンは少し穏やかな味付けになっている。ファミリーユースやレジャーユースの機会が多いワゴンだけに、このセッティングは大正解。よりリラックスした気分で、快適な走りが楽しめるように躾けられている。

 というと、退屈なクルマと勘違いされてしまいそう。だが、操舵に対する反応はリニアで、高速スタビリティも抜群だから、峠道でも、高速でも、アバンギャルドの名を持つモデルに相応しいダイナミックなドライビングを満喫することができる。しかも、17インチの扁平タイヤを履くとは思えないほど、街乗りの乗り心地も快適。加えて、サイズアップを適度にとどめたボディは小まわりも得意とするから、Cクラスワゴンの守備範囲は相変わらず抜群に広い!

 では、動力性能の実力は?
コンプレッサー(スーパーチャージャー)付きとはいえ、1.8L直4のスペックからしょぼい走りを連想する人もいるだろうが、じつは184馬力/25・5 smの性能は最大トルクで2.5LV6を上まわるもの。ボトムから太いトルクを発生するから、C200Kの走りの印象はじつに力強い。車重が60s増加したワゴンでも、動力性能に不満を覚える場面はなかった。

 とはいえ、走りの上質感に焦点を当てれば、加速時の過給ノイズやざらつき気味の回転フィール、キックダウン時に顔を出す5速ATの変速ショックが、C200Kでは気になる場面もある。

 そうしたところにも上質感や高い洗練度を求める人には、上級モデルのC250がお薦めだ。2.5LV6のエンジンフィールは、直4コンプレッサーと比べてグッと滑らかで、全般的に静か。その美点を7G-トロニック(7速AT)が際立たせるカタチで、より高級な走りの世界を構築している。また、20 馬力のパワー差が物語る全開加速時のパワー感、スピードの伸びも、C250の優位点といえる。

 アバンギャルド同士でC200Kは499万円、C250は606万円と価格差は小さくないが、快適&高級装備の充実度にも差があるだけに迷う人が多いのでは。ズバリ回答はコストバリューに注目するならC200K、走りの質感にこだわるならC250だ。



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BMW 1 SERIES COUPE 試乗  2008年05月02日(金)

1シリーズの頂点に位置づけられる
ハイパフォーマンスクーペが上陸!


コンパクトな1シリーズに、3Lツインターボを搭載した2ドアクーペが登場
かつての2002ターボを彷彿とさせるこの高性能スポーツクーペは、
高剛性ボディ、パワフルなエンジンと相まって、豪快な走りを実現する




135iクーペ。数字が示すとおり、BMWのもっともコンパクト(ミニを除く)な1シリーズに、一番パワフルな直6を搭載したクーペである。見た瞬間から従来とは違う存在感に引き寄せられるのは筆者だけではあるまい……。
 1シリーズと言えば2ボックスのハッチバックがこれまでの基本形。対して、独立したトランクを持つ3ボックス、ノッチバックスタイルの2ドアクーペは新鮮である、と同時に“古くて新しい”スタイリングを提案する。

 BMW自身が往年の名車“2002”を意識した内容のコメントを発表しているが、それは東京モーターショーでの初対面からそう感じた。2002ターボの雰囲気を持ち、スタイリングではE30型M3を現代流に解釈し直したとも言えるし、その走りのパフォーマンスを知った今では、「直6版のM3の再来だ!」と言っても過言じゃない。

 正式名称は「135iクーペMスポーツ」。つまりノーマルではなくMスポーツパッケージを標準で装備。すでに3/5シリーズでもおなじみのMスポーツは、BMWのスポーツ/レース部門。クーペにはM社で開発された空力パーツ、ハードに締めあげたスポーツサス、前後でサイズの異なる18インチ軽量アロイホイールを採用。室内ではM社のカラーステッチが入るレザーステアリングなど、クーペを始めからカスタマイズしている。

 基本シャシーはもちろん1シリーズだから2660mmのホイールベースは同じ。だが全長は150mmリヤに伸びた4370mm、全幅1750mm、全高 1410mmとなるが、2ボックスが多いこのプレミアム・コンパクトクラスでは、ルーフが短いせいか、実際のサイズよりもコンパクトに感じる。
 エンジンは335iに搭載される3L直噴ツインターボ。今回の上陸は6速MTのみだが、6速ATも6月頃に上陸するという。

 MTで操る306馬力のパワーと40.8kgmのトルクはアクセルを踏むと同時に立ち上がるターボトルクに押し出されて豪快な加速Gを展開する。アイドリング直後の1300回転で最大トルクを発生するだけにその瞬発力は、自然吸気を上まわる。100km/hプラスの加速なら、先代M3やZ4Mよりも感覚的には速いと感じる。

 さらに言えば、既存の1シリーズに、ボディ剛性を云々言う部分はなかった。ところが2ボックスと3ボックスでボディ形状による剛性感の違いがあることを再確認した。コーナーの進入からの応答性、旋回中のアクセルOFF、旋回加速など、ボディが捻られる状況で、クーペのほうがリヤまわりの剛性感が高い。リヤの接地安定性の高さと、パワーオンした際の空転やスライドのないダイレクトに駆動トルクの伝わる点。フロントの回頭性も感覚的にクーペのほうが好印象だと言える。

 乗り味はMスポーツサスだけに、ピッチングやロール等、前後左右の姿勢変化を抑えるから、それなりに硬い。と、ひと口では終わらない。街乗りの低速走行では……、と言い直そう。法定速度の上限に行く途中から硬さはカドが丸められ、凹凸の吸収が滑らかになる。つまりスポーツカー乗りにとっては常識以上に優れた乗り味だから何の不満も感じないハズだ。

 ブレーキは4輪Vディスク。踏力に応じて正確な減速Gを伝え、とくに高速からは締めあげるように急激に止める点が頼もしい。
 内装はレザーとアルミパネルというドイツ人が考える高級感とスポーツ性の融合。スポーツクーペでありながら、同時に高級感を漂わせる高級クーペの個性を示す。


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アウディ A5 試乗レポート  2008年04月21日(月)


クーペ不況の日本に一石を投じるA5は
大人のためのグランドツアラー


アウディのまったく新しいシリーズ、A5がいよいよ日本上陸
新型A4で採用される新世代シャシーが先行投入され
洗練された乗り心地とスポーティなハンドリングを実現している



走りはスポーティだが、決して体育会系のノリではなく飛び切り洗練されている・・・・・・。そういったアウディのブランドイメージに、フル4シーター・クーペのA5はじつにシックリとはまるモデルだ。

 日本導入となったのは3.2クアトロのみ。車両重量は1670kgとそれなりにあり、タイヤも18〜19インチと大きめだが、走りだした瞬間から乗り心地に上質感がある。ちょっと前までのアウディは、圧倒的に操縦安定性が高い反面、低速域でゴツゴツとしたり、凹凸乗り越え時に上下動が残って揺さぶられたりしたものだが、新しい世代のシャシーだったらそんなことはない。このA5のプラットフォームは、間もなく日本導入が開始される新型A4と共有することを前提として新開発されたもので、乗り心地と操縦安定性のバランスが抜群に高いのだ。

 その秘訣は、ディファレンシャルをエンジン直後に配置して、フロントアクスルを前進させたことにある。これによって前後重量配分が良好になり、ロングホイールベースを達成することにもなった。

 もちろん、ボディを軽量・高剛性に仕上げるなどあらゆる面で技術レベルは高いのだが、ドライブトレインのレイアウトがシャシーのレベルアップへ大いに貢献していることは間違いない。FF、もしくはFFベースのクワトロというアウディが持っているノーズヘビー感を払拭してしまうのだ。

 コーナーリングではフロントの容量が大きい印象で、舵の効きがしっかりしている。タイトコーナーを限界付近で走っていたとしても、さらに回り込みたいときはステアリングを切り増せば反応してくれる。これも良好な重量配分の効果だろう。また、クワトロシステムはイニシャルの前後トルク配分が40対 60とされており、回頭感も自然。走り始めの第一印象が洗練されているからといって、スポーティ性が落ちたわけではない。むしろその逆でハンドリングまでレベルアップしているのだ。

 エンジンはお馴染みの感がある3.2LV6だが可変バルブリフト機構を備える新設計ユニットで、とくにアイドリングや低負荷時の燃費が向上しているという。1500回転以下でも明確なトルクを感じさせるフレキシブルな性格で扱いやすいことこのうえない。ただし、ライバルと目されるBMW335i クーペの直6ほど官能的とは言えないだろう。もっとも、それを除けばプレミアム感はA5に分があり、シャシー性能でも均衡しているように見える。ぜひガチンコで対決させてみたいものだ。

 もうひとつ、A5にはアウディ・ドライブ・セレクトという武器がある。これは、ステアリングのギア比や重さ、ショックアブソーバーの減衰力、エンジンの反応、ATシフトポイントなどを統合制御するもので「コンフォート」「オート」「ダイナミック」の3つに加え、それぞれを好みに設定できる「インディビジュアル」というモードも備えている。短い試乗では最適設定をさぐることが適わなかったが、オーナーになっていろいろ試すのは楽しそうだ。

 A5の試乗でもっとも印象に残ったのは「クーペらしい上質な乗り味」だったが、これは新世代アウディの持ち味であり、メルセデスやBMWを慌てさせるほどにレベルは高い。A4を含め、今後のモデルにも期待がもてるはずだ。

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アルファロメオ アルファスパイダー 2.2JTSセレスピード  2008年03月17日(月)
アルファロメオ伝統のスパイダーにエントリ−モデルが加わった

2.2L直4+セレスピードのメカニズムにAlfatex表皮を組み合わせた
アルファスパイダーのエントリーグレードは、リーズナブルな価格ながらも
洗練された走りと美しいボディデザインはそのままのイチオシモデルだ


 アクの抜きすぎか? と思える159に対し、2ドアのスパイダーブレラには、アルファロメオらしい“華”がある。とくにスパイダーは、 2座席オープンという非日常感覚を象徴するような、魅惑的な存在だ。誰でも1度は「こんなクルマをスカして走らせてみたいものだ」と思うのでは?
 そんな根拠のもと、今回の試乗では、都心から発ち湾岸道路を“流す”ことにした。
 するとスパイダーは想像どおりステキだった。もちろんオープンだが、背後の、目立たぬよう透明樹脂でできた風除けのおかげでキャビンは快適に保たれる。たとえ高速走行下でも、髪をしなやかに風になびかせる同乗者との会話すら快適に可能なことも確認できた。またエンジン音、排気音は、加速時以外、案外と控えめ。歌うように通り過ぎていく風がBGM……なのである。
 いっぽうで2.2L JTSエンジンと6速セレスピードとの組み合わせは、このクルマの優雅な走りを支援している。僅かだがシフトアップ時の所要時間も短縮された印象。“セレ”は、クラッチを介し、いささかも無駄なくエンジン性能を使い切れるのは魅力。相変わらず、排気量から想像するより柔軟性に富むのも嬉しい。
 試乗車は新規設定の廉価版ながら、Alfatexと呼ばれる人工皮革調のシート表皮は風合い&感触がなめらかで、十分にリッチな趣。内容、魅力度からいって、450万円の価格設定はむしろリーズナブルと言っておこう。

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アルファロメオ アルファスパイダー 2.2JTSセレスピード
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フォルクスワーゲン ゴルフ TSIコンフォートライン  2008年03月11日(火)
快適性能と実用燃費にシフトした「ゴルフTSI」の本命モデルが登場

すでにGTにてポテンシャルの高さを実証したTSIエンジンが
さらに快適性能と実用燃費に磨きをかけて新登場!
新グレードTSIコンフォートラインはゴルフの本命となる実力者だ


「性能と効率の高次元での融合」というTSIの特長をわかりやすくアピールするため、日本ではゴルフGTからTSIが導入された。しかし、 TSIの才能はスポーティさだけではない。それを教えてくれるのが、2L FSI搭載のGLiに代わって投入された、ゴルフTSIコンフォートラインだ。
 その心臓は、トゥーランの同名グレードでおなじみの140馬力/22・4kgm仕様。170馬力/24・5kgmのGT用と比べると控えめだが、忘れてならないのはこいつが1.4Lの小排気量ユニットであること。2L FSI比でパワーは10馬力のダウンだが、なんとトルクは2kgmも強力なのだ。
 1000回転台半ば、ボトムのトルクは170馬力仕様と比べても強力で、それが滑らかで力強い発進や、低速の粘り強さにつながっている。さらに 3000回転台に至ってもトルクフル。掛け値なしに2.4L級の走りを披露する。そこから上の伸び、パワー感ではGTに明確な差をつけられるが、“下”に重きを置く性能特性は日常の走行で最良の面を発揮する。
 また、ねらいの違いはシャシーチューンにも表れる。ローダウンサス+17インチのGTは正確性と軽快感が光る操縦性、高度な安定性を備えるが、家族ユースを考えると足は少しハードめ。対して、標準サスに15インチを組み合わせたコンフォートラインは、名称通りにしなやかで快適な乗り心地と、水準以上の操縦安定性を両立させている。性能バランスの優秀さは「さすがゴルフ!」の印象だ。

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フォルクスワーゲン ゴルフ TSIコンフォートライン
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スマート フォーツー  2008年02月20日(水)
ミニマムカーのパイオニアが2代目にフルモデルチェンジ!

スマート・フォーツーの新型が発表された。
ボディサイズと排気量を拡大した2代目は、シティミューターとしての
性能を高め、エコ化が進む北米の期待を背負ったモデルとなった


 わずかに2.6mという厳しい全長の制約のなかで、どのような都市型モビリティの手段を創造させる事ができるか? そもそもはそんな難題への挑戦から開発されたスマートが、2代目へと進化した。
 当初はシティクーペを名乗り、後にフォーツーへと“改名”された初代がこれまでに販売を行ってきた台数は77万台余り。そんな数字はもちろん決して小さなものではないが、一方で、それは当初期待をされた数には及んでいないというのもまた確かであるようだ。今になっても、直接競合するライバルが現れないというのも、こうしたクルマのマーケティングが難しい事を示す一例だろう。
 しかしそんなモデルを“発明”したダイムラーは決して諦めてはいない。それは、今度のモデルがアメリカ市場で初めて正式に発売される事になったというニュースでも証明されている。なるほど、昨今の原油価格の高騰を受けて、こうしたモデルのセールスがより上向きとなる機は熟したとも受け取れる。いまだ唯一無二の存在であるスマートによるソロ演奏曲は、いよいよ第二楽章へ楽譜を進めつつある段階なのだ。
 そんな新しいスマートのテストドライブを行ったのはカリフォルニア。アメリカでの“新発売”にあたってその成功がもっとも期待をされるのが、時に渋滞も激しく、都市部では駐車難も深刻さを増しつつあるこの地であるという。
 周囲を行くクルマや広い道幅との対比により、相変わらず圧倒的に小さく見える新型。が、それでも従来型に比べればボディサイズは全長で180mm、全幅で45mmとひと回り以上の拡大。アメリカ市場での法規対応や、排気量を増したエンジン搭載への適合などがその理由であるという。それにより、キャビンやラゲッジスペース容量がそれなりに増加したという副次的な効果もあるものの、一方で「スマート最大の価値とは、何を置いても圧倒的なコンパクトさにこそある」と考える人にとっては、このサイズアップに対する感想は微妙なモノとなるだろう。
 見るからに「従来型への敬意」が感じられるルックスの新型フォーツーのドライバーズシートへと乗り込む。インテリアのポップな雰囲気は相変わらずだが、 S字ラインを描いていたダッシュボードがありきたりの直線処理に変わってしまったのはちょっと残念。走り出してまず感じられたのは静粛性が大幅にアップした事で、ロング・ホイールベース化もあって特有のピッチング挙動が多少なりとも弱まった事もあり、これだけでも「随分と “一人前”のクルマになった」という印象が強い。
 RRレイアウトゆえのファイナル・オーバーステア挙動を抑えるべく、日常シーンでは意図的なアンダーステア傾向が感じられるのは従来どうり。アイとの血縁関係が強い三菱製の3気筒1Lエンジンと組み合わされるトランスミッションは従来同様2ペダル式MTで、シフト時のギクシャク感はかなり改善されたものの、それでもトルコン式ATやCVTのようなスムーズさにはいまだほど遠い。これ1台だけですべてのシーンに対応するのはさすがに困難という点も含め、じつは「クルマが人を選ぶ」というスタンスがとても強いのもスマートの特徴なのだ。
 基本的に都市部の路上は全面駐車禁止の日本では、残念ながら今回も爆発的なヒットは望めそうにない。が、「クルマにまつわる負の部分を何とか解決したい」という初代からの意気込みの強さは、相変わらず崇高なものである。

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メルセデスベンツ G55AMGロング  2008年02月19日(火)
豪快な加速で乗り手のド肝を抜くGクラスのトップパフォーマー

本格派クロスカントリー・Gクラスが昨年に一部改良を受け、
各部がリファインされた。そのAMGモデルは、
高速クルーザーのごとく圧倒的な存在感とパワーを誇る


 G55AMGが登場したのは90年代末。当初は自然吸気の心臓だったが、05モデルで過給機付きにバージョンアップした。さらに07モデルでは、エンジンの改良で24馬力をプラス。500馬力の大台に乗せ、「特別なG」としての存在感をより強固にしている。
 では、500馬力/71・4kgmの心臓を積むGクラスの走りは、果たしてどんなものなのか? 始動の瞬間から響く野性的サウンドが、早くもただ者でないムードを演出するが、右足をグイッと踏み込めば……その先には目眩く世界が待っている。シートに体がめり込むような加速を披露し、0→100km/hを 5秒台で駆け抜けるのだから、その速さにはスポーツカーもビックリ! 2.5トンの車重を持つ重量級SUVを、巨大なトルクをもって強引に加速させる様は迫力に満ちあふれている。
 さらにスピードの伸びも、空気抵抗が大きいGクラスとしては驚異的。500馬力が伊達でないことを教えてくれる。重い車重、高い重心という物理的なネガがあるため、高速でも峠道でも無謀な運転は禁物。だが、20mmローダウンの専用スポーツサスとファットなタイヤがもたらすハンドリングは意外なほど正確だから、AMGらしい走りを楽しむことは可能だ。
 で、いざというときには4ESPがガツンと介入し、姿勢を安定方向に導くため、モンスターを手懐けるのに特殊な能力はいらない。個人的には自然吸気5LのG500で十分以上と思うが、過剰も1つの魅力になるのが高級車というもの。その観点で見れば、G55のステイタス性は圧倒的だ。

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メルセデス・ベンツ Cクラス C250エレガンス  2008年02月18日(月)
新型Cクラスのど真ん中に位置するウエルバランスモデル

昨年6月に新型となったCクラスの中核グレードである
C250は、洗練されたV6エンジンに充実した快適装備が魅力
メルセデス・ベンツをじっくり堪能できるオススメのモデルだ


 07年6月に導入された新型Cクラスだが、C250だけは秋以降のリリース。その存在が気になっていたファンも多いだろうが、結論から先に言えば……待っていた人は正解だ。まずは走りの質感。
 過給機付き1.8Lの184馬力/25・5kgmに対して、2.5L V6の性能は204馬力/25・0kgmと、じつは最大トルク値ではC200K(コンプレッサー)に後れを取るC250。だが、回転フィールの滑らかさや静粛性に関しては、全域において4気筒のC200Kに圧倒的な差をつける。
 加えてスポーティな走りを楽しむ場面では、20馬力のアドバンテージと6000回転を超えても勢いが衰えないパワーの伸び感やスポーティなサウンドがものを言うことに。C200Kは5速、C250は7速というATの違いもあり、性能面でも、走りの洗練度でも「やはりV6は違う」と優位性をアピールするというわけだ。
 もちろん、上にはC300があるが、吹け上がりの軽快感、高回転の伸びの鋭さでは、2.5Lは3Lを上回っている。ゆとりや豪快さよりも軽やかさ、スポーティさというのなら、お薦めはC250だ。
 試したのは16インチタイヤを履くエレガンスだが、操安性の能力は文句なし。スポーティな走りも余裕でこなしてくれる。それでいて、乗り心地の快適性はアバンギャルドより確実に上に位置するのだから、まとまりのよさは抜群だ。ちなみに、価格はC200Kの113万円高。キセノンヘッドランプ、前席メモリー機構などの装備充実分を含んでの価格設定だから、十二分な説得力をもつ。

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クライスラー・ジープ ジープ・チェロキー  2008年01月22日(火)
アメリカンの代表格ともいえる2車種が大きく成長してまもなく登場

従来のオンロード性能を高めながら、さらにオフロード性能さえも高めたチェロキー
シャシーを一新したグランドボイジャーの高い静粛性能と快適空間の実現
兼ねてから日本でも人気の高いモデルだけに、いまからその上陸が待ち遠しい


 チェロキーボイジャーといえば、日本でも名の通った代表的なアメリカ銘柄だろう。その2車種が、アメリカ経営刷新なったクライスラーグループの旗艦車種として、来春〜夏にかけて、相次いでフルモデルチェンジを果たし上陸する予定になっている。
 注目すべき点は両車ともそのアーキテクチャをがらりと変えている点だ。うち、モノコックSUVの先駈けともいえるチェロキーは、先に上陸しているダッジナイトロと車台を共有、つまりサスペンションを新しい四輪独立に変更しながら、専用設定のサスと強化されたドライブトレイン、そして電子デバイスの投入によってジープブランドに求められるオフロード性能を確保している。
 一方のグランドボイジャーは3〜4代目と熟成し続けたシャシーが退役となり、コンベンショナルな四輪独立サスをようやく採用した。と同時に、3.8Lに拡大されたV6OHVエンジンに6速ATを組み合わせ、燃費や静粛性、低中速域でのドライバビリティの改善を目指している。
 コマンダーから続くレトロ路線のデザインがフロントマスクに採用されたチェロキーは、日本でも自由な使い勝手が確保できるギリギリのサイズに、スクエアキャビンによる広々とした居住空間と使いやすい荷室形状を内包。今日びのSUVとしては見切り感覚が素直という点も見逃せない。
 オフロードでの性能を確認したのはダカールラリーにも使われる砂漠や、その周辺の速度レンジが高いフラットダートだった。そこで際立っていたのは乗り心地の良さとしっかり確保された剛性、そして高い静粛性だ。サスペンションによってキッチリと凹凸が吸収され、上屋が始終フラットに保たれる。オフローダーらしい剛性と引き替えに揺すられ感も強かった旧型に比べると、新型のそれは画期的洗練といっても過言ではないだろう。それはオンロードでもしっかり体感できる新型チェロキーの新しさの最たるところだ。
 6速ATが与えられたグランドボイジャーも静粛性はもちろん、快適性の向上が大きな進化として挙げられる。とくに後席の着座姿勢やシートサイズは大きく改善され、大人6人が快適に移動することが可能だ。その2〜3列シートは従来の床下完全収納タイプに加えて、回転対座機能を持つタイプを新たに設定。こちらはより居住性を重視する向きにお勧めだ。

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クライスラージープ ジープチェロキー
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